週末にサクッとStockholm（ストックホルム）へ行ってきました。バスで街はずれに行ったら、電動キックスクーターの駐車スペースみたいの[1][2]ができていて驚いたけど、街の中心部に戻ったら、見慣れない乗り物 [3] が並んでいるのを発見してさらに驚きました。

[1] キックスクーター置き場	[2] 首都の街はずれで発見	[3] 街中には新しい乗り物が

WHEELSという名の新しいライドシェアバイクらしいです。しかも初乗り料金がかからない[4]。それだけでかなり「試してみよう感」が上がります。早速アプリをダウンロードしてみたら、中心部だけあってなかなかの数が散らばっていました[5]。

[4] 初乗り料金かからない	[5] 中心部にはけっこうある	[6] ハンドル部分こんな感じ

登録する情報や手順は、電動キックスクーター（以下代表して「VOI」とします）のときとほぼ同じで楽勝でした。乗車するときは、ハンドルにあるQRコード[6]を読み込むだけ。ヘルメットをかぶり、自転車レーンを走るというルールもVOIと一緒です。ヘルメットをかぶらずに、自転車レーンを逆走しているオバサン[7]は完全にルール違反ですが、日曜早朝の一瞬お試しだから許してくだされ。

時速20キロくらいまでしか出せないようになっているのもVOIと同じです。ちがうのは、アクセルとブレーキの操作。VOIでは、右手の親指で軽く下方向に押し込める位置にある緑のレバーがアクセル、左手側の赤いレバーがブレーキとなっていましたが（リンク先の写真[2]参照）、WHEELSは右手のハンドルを手前に捻る操作がアクセルで、ブレーキレバーは自転車と同じ感じで左右のハンドルに割り振られています。ブレーキにかぎって言えば自転車とまったく同じなので、VOIに乗ったときの「とっさのときに足を地面に降ろさず、手でブレーキ操作をできるかどうか心配」な感じがありませんでした。

もうひとつ、VOIと大きくちがうのはサドルがあることです。座れます。楽ちん。でも逆に、自動車の運転手からは見えにくくなって、この乗り物が自転車レーンに混ざるようになるとちょっと怖いかも。それに、時速20キロがマックスだとすると、自転車をもりもりこいで通勤する人たちから見てもかなり邪魔で危ない存在になるのではないか思います。

利用を終了するときには、駐車のガイダンスが表示されます。適当な停め方をした場合の罰金は 50 SEK（約570円）で意外と安い……。しかし、きっちり駐車しましたよ！という宣言をして、その場で写真を撮って送信しなければならないフローになっていて[8]、写真判定で違反がみられたら罰金をサクッとクレジットカードにチャージできてしまうという仕組みです。違反しにくい仕組みをつくってユーザーのマナー教育をして、そして街中にすっ転がる迷惑なシェアバイクたちが少なくなっていけば、サービスがもっと普及しやすくなるかもしれません。

[7] オバサン試乗中	[8] 駐車ルールを守るべし	[9] 5分ちょっとで24SEK

最後に料金ですが、5分ちょっとのお試しで 24 SEK（約270円）でした[9]。マックス20キロで走ったとしたら約1.7キロを移動できる計算です。安いかな……。Stockholmは電車やバスの一回乗車料金（ただし75分間乗り放題）が 37 SEK（約420円）という高さなので、ちょっとそこまで……という場合にはWHEELSにかぎらずシェアバイクが便利で安いですね。Lund（ルンド）は一回乗車なら27 SEK（約306円…ちなみに最近こそっと値上がりました）だから、金額だけだと良い勝負という感じでしょうか。VOIも撤退したくらいだから、おそらくWHEELSがLundに来ることはないと思うけども……。