町はずれの博物館
2020年02月13日(木) 19:36
ヨーロッパ所々方々, スウェーデン- MUSEUM AT THE EDGE OF DOWNTOWN
- It's a relatively new museum, but Möbeldesignmuseum (the Museum of Furniture Studies) offers a brilliant collection of design furniture. If you are crazy about chairs, it's worth visiting in spite of the inconvenient location. As a part of Stockholm Design Week, a special exhibition focused on the furniture designed by female designers is also going on till March 1, 2020.
Designmuseum Danmark(デザインミュージアム・デンマーク) の椅子の展示がすごかったのはたしかだけれど、なにげにもっとスゴイところを発見してしまいました。Stockholm(ストックホルム)の町はずれにある Möbeldesignmuseumです。2018年2月にオープンした新しい博物館で、英語表記の「The Museum of Furniture Studies」を日本語に直訳すれば「家具研究博物館」って感じになりますね。Kersti SandinさんとLars Bülowさんのおふたりが40年かけて集めてきた家具(主に椅子)800点を時系列に展示しています。
1900年代前半のうちに名作の数々が生まれ、追いつけ追い越せという勢いが空回りする感じで1970年代からしばらく迷走がつづいたことがよくわかりました笑。
昨日紹介したStockholm Furniture Fairに合わせて開催されているStockholm Design Weekの一環として、こちらのミュージアムでは60人の女性家具デザイナーに焦点をあてた特別展も開設中です(2020年3月1日まで)。 Estrid EricsonやSonna Rosénなど有名どころの作品もありましたが、現役で活躍中の若手デザイナーによる作品紹介も充実していて、中でも写真の3つが素敵でした。特に1つ目は秀逸。病院の待合室なんかで利用することを想定してデザインされた親子がけのベンチです。親が一段低いところに腰掛けることで、目線の高さが子どもと同じくらいになるように設計してあるそうです。すこし窮屈かも?と思うくらいの小さなサイズも、親子がくっついて座れるようにする意図があるのかもしれません。子どもの不安な気持ちに親が寄り添うお手伝いをしてくれるベンチ。素敵じゃないですか?
このミュージアム、かなり町はずれの立地だし、バスを降りて歩いている途中で何度も不安になるくらいに町はずれだから、日本からの短い観光に盛り込むのはすこし大変かもしれませんが、北欧家具(特に椅子)の歴史を堪能したい人にはかなりオススメです。