バルト海の真っ白な崖

2019年08月06日(火) 19:05

ヨーロッパ所々方々, デンマーク
THE WHITE CLIFFS IN THE BALTIC SEA
We ran to observe the white cliffs in the Baltic sea from the hotel, and got overwhelmed by the trinity, blue sky, transparent water, and the white cliffs. According to the brochure, about 2-4 cm of the cliff is vanishing every year, and the uprooted tree lying by the sea seemed to prove the danger. As you can see from the pictures, you need to go down the cliff to enjoy walking along the beach, which means you have to go up on the way back. Need to be ready both physically and mentally.

昨日紹介したサステイナブルなホテルから走って向かった先には、バルト海に面してそそり立つ真っ白な崖があります。およそ7千万年前、その地はまだ海の底でした。海底を覆っていた石灰藻(石灰質を体壁に沈着させる藻類)が長い年月をかけて沈殿、蓄積して石灰化。海底が隆起して山々が形成され、デンマークのあたりまで氷河が降りてきたおよそ1万2千年ほど前には、いよいよ海面から顔を出すほどに隆起が進みました。氷河のおかげでますます圧縮された石灰が、この白い崖の原型です。氷河が溶けた後も崩壊や地崩れをつづけながら現在に至っていて、今も年間平均2~4センチは崩れており、5万年後には跡形もなくなる計算だそうです。

崖のところどころに入っている黒い線は、氷河による圧縮で固くなったフリント(写真[6])。海岸に転がっている丸い石の多く(写真[11)は、白い崖から出てきたフリントたちが波で削られたものと思われます。

[1] 崖の上からの景色1 [2] 崖の上からの景色2 [3] 崖の上からの景色3
[4] 海岸から見える景色1 [5] 海岸から見える景色2 [6] 間にある黒いのはフリント
[7] 見上げるとこの断崖 [8] いつ崩れても不思議なし [9] 根こそぎ落ちてきた木
[10] 海の底も白い崖のつづき [11] 丸い石たちはフリント [12] 植物たちがたくましい

というのを帰ってきてから調べて書きましたが笑、そんなことよりも、真っ青な空と透き通った海に真っ白な崖が一体となったすごい景色でした。根こそぎ落ちてきた木(写真[9])が海岸に転がっていたりとかして、いつ何が落ちてくるかわからないコワイところでもありますが、好天のおかげで観光客もごった返しておりました。Copenhagen(コペンハーゲン)から車で2時間しかかからない場所(うちからだと+30分くらい)なので、老若男女問わずの人気っぷり。しかし、写真でもわかるとおり、海岸をお散歩しようと思ったらこの崖を降りなければならず、降りたらとうぜん登らなければ帰れないわけで、大勢が死にそうになっていました。初日、走って行った勢いのままに海岸まで降りようとしたのを思いとどまったのは正しかった。