繁茂する植物と戻ってきた動物たち

2019年08月21日(水) 17:12

UXいろいろ, ヨーロッパ所々方々, ウクライナ, マチとヒトの観察
FLOURISHING PLANTS AND RETURNED ANIMALS
The forest we went through was the sports ground before the disaster. Various plants seemed to have been surviving and their branches and leaves are now covering the evidence of the town people once lived. They came out of the concrete, or a pine tree is trying to grow on a brick wall. Various insects and small animals seem to be coming back, and even some big ones, like moose and bears, have been witnessed in the zone lately. Chernobyl may be moving forward to start considering how to keep protecting and sharing this bitter legacy with the world.

Прип’ять(プリピャチ)の遊園地を出て林の小道を歩いているような感覚でいたら(写真[1])、正面に観覧席が見えてきて(写真[2])、「いま通ってきたところはかつての競技場だよ」とか言われてビツクリしました。

[1] 林を通り抜けたつもりが… [2] 競技場の中でした! [3] 左スタンド、右フィールド

見えないものに汚染されていても、土があって日が当たるところにはこんな林ができるのだった。

[4] 色あせたポストを発見 [5] 子どもたちが暮らしてました [6] 街灯と木の小競り合い

人が暮らしていた痕跡を覆い隠すように木々は枝葉を伸ばし(写真[4][5])、幹は街灯を押しのけて伸びています(写真[6])。

[7] コンクリートをものともせず [8] 倒れてもなお伸びる [9] レンガの壁に根付いてる

コンクリートをぶち破って伸びてくる木もあれば(写真[7][8])、レンガの上に根付いちゃってる木までありました(写真[9])。こうして植物たちが蘇ってきてくれたおかげで昆虫や小動物も姿を現すようになり、最近ではヘラジカや熊などの目撃情報も聞かれるようになってきたらしいです。再生への道はとてもゆっくりだけれど、確実に進んでいるとのこと。人類が同じ過ちをくり返すことのないよう、貴重な戒めとしてこの地を残し、情報を共有していく方法を検討する次のフェーズに、Чорнобиль(チェルノブイリ)は進もうとしているところなのかもしれません。