2年ぶり5回目（くらい）のUXPAです。今年はトロント。2年前、San Diegoのリゾート地で開催されたときに比べると、全般的に好印象。リゾート地開催のときは、お遊び気分の参加者が増えるからかな（笑）。今回のほうが発表のクオリティが高い。前回は、UX=ユーザビリティと言い切るくらいの発表者がぼちぼち混ざっていたけれど、今回はそういうのに当たりませんでした。聞きに行くセッションの選び方が良かったのかもしれない。しかし今回の難点は、パラレルで5セッションもの発表が繰り広げられているところ。つまり、1/5しか聞けない。それなのに、1時間のところを30分で終わる発表とか続出してて少々不満です。30分で終わるなら、合体して1部屋開催にして、2本とも聞けるようにしてくれればいいのに。とすると質疑の時間がなくなってそれはそれでって感じかもしれないし、オーガナイズするほうもそんなフレキシブルに動くのは大変だとは思うけど。それにしても、5つのうちのどれを聞きに行くか決めるのがとても大変でした。

プログラムを見る限り、新領域 – AR, VR, ChatBot, Wearableなどに関連した発表が明らかに増えていて、ノウハウが蓄積されつつあることを感じます。しかし自分的には関心の薄い領域なので（笑）、これらは同行者まかせ。私は主に、ユーザビリティ屋として出発して、時代の流れに合わせて上流のユーザー調査まで手広く請け負うようになって、という私と同じ道を辿ってきたと思しき方々のケーススタディを選んで聞いてきました。自分の仕事の仕方が大筋間違ってないことを確認すると同時に、ちょっとしたTipsもたくさん手に入って、以後の仕事やセミナーに速攻役立てられそうです。

とあるセッションで発表者がオーディエンスに職業を聞いた結果、そこにいた人のおよそ25％がUXデザイナー、自分をUXリサーチャーと称した人が70％くらいで大半。残る少数派はIAやデベロッパー、エンジニアといった感じでした。全体的にもだいたいこのくらいかな…という印象です。ユーザビリティ屋の集まりだったUPAからの流れから考えても、リサーチャーの割合が多数派なのは納得ですし、私もそのひとり。日本でUXリサーチャーの肩書で仕事している人はそれほど多くないと思うので、リサーチ関連の情報収集、現状把握にはUXPAが一番ということを再確認しました。求人ボードに貼ってあった求人もほとんどリサーチャーだったし。

一方で、今後のキャリアをどう考えるべきか…みたいなセッションが今回は目立って多かった気もします。二日目のKeynoteは “People 1st, Customer 2nd, Stakeholder 3rd” を合言葉?!にする自称 “GREAT” な会社に勤めて13年だか14年だかのRegent Cornell氏。終わってみれば自分のとこの会社自慢に終始していたように思わなくもありませんが（笑）、こういう話題がKeynoteに選ばれることは、採用する側も、就職・転職する側も、結構盛り上がっているということなのかもしれません。

[1] いよいよ始まるUXPA2017	[2] 二日目のキーノート	[3] クロージングでさて何してる？

全体的な印象としてはざっとこんな感じです。発表一つ一つについては…、いつか書く……かも。とりあえず帰ります。ちなみに来年はプエルトリコ開催だそうです。トロントの100倍くらい魅力的。