インタビュー講座@京都

2016年08月03日(水) 17:00

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INTERVIEW SEMINAR IN KYOTO: The venue was an old folk house which was packed in the atomosphere of Kyoto. I taught the essential role of the interviewer and some learners reported that the knowledge made it even harder, but that reaction is pretty natural and I’m satisfied with it. Novice interviewers should keep trying to control but not lead the conversation without regard to such essentials. It is tough, but gaining experience in interviewing users would make you to achieve it. Teaching experience teaches me a lot, too, and I swear I also keep learning.

京都ではお遊びばかりではなくて仕事もしたんです。UX KYOTO主催のユーザーインタビュー講座で講師を務めました。主催の一社、株式会社おいかぜさんのブログでも紹介いただいています。

 

[1] amu KYOTOにてセミナー[2] お座敷でしたー[3] ずっと正座は大変ですね

京都らしい町屋のお座敷が会場でした。しゃきっと正座をされている方が多くて、さすが京都だ…とか思ったりもしましたが、アンケートを拝見すると、お座敷は辛かったという声とその京都らしさが良いとする声と意見は結構割れてましたね。靴を脱いで畳みに座るとアットホームな雰囲気になりやすいということで、わざわざそういう部屋を作っているインタビュー会場もあったりしますから悪くないと思いますし、「まずは遠慮なく足を崩してくださいね…」という最初の一言がラポール形成にはもってこいだと思うので(その一言をスラッと言えてる受講生は少なかったように思いますが…)、お座敷も悪くないかな、と思いました。

 

[4] 講師が楽しそうである[5] 講師は立って歩き回れる笑[6] アテンド浅野先生と乾杯!

講義中の自分の様子(写真[4])が楽しそうで良いではないか!と、自画自賛。やはり仕事というものは、楽しくないと続かない。インタビューも同じで、1セッション1セッション、毎回ちがうユーザーさんとのお喋りを楽しむことができるようになるのが究極の目標です>受講生の皆さん。

インタビュアーが終始気にかけなければならないこととして、場づくり、舵取り、深掘りの三つを提示しました。それを意識しながらインタビューをやってみていただいた後で「むしろインタビューが一層難しくなったと感じた人?」と問いかけたらパラパラと手が挙がりました。ここ肝心です。このとき手を挙げられた方は、インタビューの奥の深さを体感できたと言って良いでしょう。逆に、意識すべき事が明確になって、実践してみて、そこで“インタビューしやすくなった”と感じたとしたら、本当に素でできていて才能があるか、もしくは“できたような気がする”レベルでうっかり満足してしまう危険性があるということです。京都では、最後の最後にヒトの認知特性についての講義も行いました。場づくり、舵取り、深掘りの三つに加えて、八つものヒトの認知特性を理解し、念頭に置いてインタビューを行うべし、と。そんなご無体な…と思われたかもしれませんが、ヒトってこういう反応をする、こういう特性を持っているということをきちんと理解したうえで、場づくり、舵取り、深掘りの三つを意識しなくとも取り仕切れるようになること。皆さんが目指すべきところはコレです。

京都のセミナーでは、最後に認知特性についての講義を入れるか、演習結果の共有と講評に時間を取るか、二者択一を迫られました。どちらをとっても不満に思う人が出てくるのは必至。アンケートにもやはり記されていました。おまけにその先の分析までカバーして欲しかったとか書いてあって凹む(笑)。時間がね、限られているのですよー。一日5時間のセミナーでカバーできる内容はこれがマックスだと思うんだ。すでに5時間には収まってないし…(時間どおりに終えられなくてスミマセンでした)。

総論としては、受講生の皆さんにはご満足いただけたようで何よりでした。講師である私にもたくさんの学びがありました。運営スタッフの皆さんには慣れない講師がたくさんご迷惑をおかけしましたが、次回までに成長しておきますのでぜひまたお声掛けください。なにせ、会場が京都っていうだけで、もういつでも行きたいので。