青龍殿と大舞台

2016年07月29日(金) 17:00

日本発信四方山話, 京都

SEIRYU-DEN & DAI-BUTAI: Tendai sect of Buddhism, Shoren-in, has set up a new holy temple, Seiryu-den, which enshrines a Cetaka known as a national treasure. Behind the temple, there is a huge wooden stage, and you can command a panoramic view of Kyoto city. This could be a perfect location for novice visitors to learn about the scale and geography of the town. Shoren-in is pretty aggressive about propelling the fusion of history and contemporary art, too. Glass made tea house, designed by Tokujin Yoshioka, would now welcome you on the stage.

旦那も京都入りしてくれたおかげで、レンタカーという移動手段が手に入りました。で、その足を利用して、東山山頂にできた新名所へ行ってみることに。

国宝 青不動明王二童子像をお祀りする青龍殿はなんだか真新しくて京都の町に不似合いな印象がなきにしもあらずですが、裏には、平安遷都の折に桓武天皇が築かせたとされる由緒正しい将軍塚が保存されていて、それを間近に拝むことができるようになっています。程よく新旧織り交ぜてあって悪くないかも。

 

[1] 青龍殿へ青不動さんに会いに[2] 由緒正しい将軍塚もある[3] 公開中のガラスの茶室

しかし一番の売りは、眼下に京都市内を一望できる木造の大舞台です。現在、吉岡徳仁さんがデザインしたガラスの茶室が公開されていて、それも見応えありますが、真っ先に目が向くのはやはり市内一望の大パノラマでした。京都の町に点在する大規模な寺社仏閣を、その大規模さゆえにこの距離からでも目視できてしまったり、もうすぐ点火される五山の送り火のひとつ、大文字山の左大文字が見られたり(パノラマ写真で探してねー)、京都御所の広大さに驚かされたり。これはかなりワクワクする眺めであります。アクセスがあまりよくないので、観光客の姿もまばらだし、ここで京都の全景を予習してから町に繰り出すみたいな使い方が良いでしょう。

 

ちなみに、大好きな絵師 木村英輝氏による襖絵三部作があるのは青蓮院門跡の華頂殿(かちょうでん)でして、青龍殿の兄弟のような位置づけと考えればよいのでしょうか(素人目線で言ってますので“兄弟”という表現が正しいかどうかは不明)? いずれにしても、天台宗 青蓮院は歴史をそのままの形で後世に伝えていくにとどまらず、新しく青龍殿を作ってみたり、現代アートとの融合を試してみたり、チャレンジし続けるお寺さんといった印象です。お好み。