祇園祭のあれこれ
2016年07月22日(金) 21:46
日本発信四方山話, 京都GION MATSURI 2016: Luckily, I had a chance to visit Kyoto while Gion Matsuri, the festival of Yasaka Shrine, was on, and enjoyed observing the grand procession of floats (Yamaboko Junko) and mikoshi. The floats are to purify the town and the mikoshi is for the shrine’s deity to travel around the town, praying for the peace and security of the people. It was filled with so many tourists (including myself), but a lot had left before the procession of mikoshi was held, which was sad, because it was the most important part of the festival. Even better, I was able to observe how the floats were tore down, which was really interesting.
祇園祭にあわせて京都でセミナー開催という、どう考えてもズルイ作戦で(笑)、人生はじめて祇園祭で町中がふわふわしている京都へ行ってきました。山鉾が組み上げられていく様子は仕事中につき拝見できませんでしたが、日曜日には前祭の山鉾巡行を見るぞ!と気合い十分に京都市役所前の交差点へ向かいまして、何時間も前から場所取りをしている気合い十二分なその他大勢の観光客にあっさり負けて、かなり遠目に先頭の長刀鉾が交差点へ差し掛かるところを激写(写真[1])。
地下道を使って交差点の反対側へ渡り、なんとか辻回しの様子を拝みたいと思いましたが、当たり前なことにまったく近寄れず、鉾がジワジワと方向転換するたびに湧き上がる歓声のタイミングで手を伸ばして写真だけ撮る。10トン近い重さの鉾を無理矢理90度回転させる様は、それはもう観客も緊張いっぱい。でも、高層ビルの耐震構造にもつながる絶妙な設計のおかげで倒れる心配はあまりないらしい。それよりも、鉾のてっぺんに設えられている長刀の刃先が八坂神社と御所の方向を決して見ないように調整するのが難しいのかもしれない(どうやって実現しているのかは知らない)。
巡行を終えた鉾や山が、夕方には装束を脱ぎ、解体されるのを待っておられた。取り囲む観光客の姿もまばらなため近くでマジマジと拝見できる。なにげに楽しい。縄がらみ(釘を使わず縄だけで組み立てる手法)を間近で見られます。飽きません。四隅の柱の足元には”方角”が記されていて、さすが京都ですね(写真)。前とか後ろよりも、方角で指定するほうが向きとあわせて確実だということでしょう。さらに菊水鉾の車輪を発見。脇に転がっているゴミ袋と比較すれば、車輪の大きさ、引いては鉾の巨体は推して知るべし。
夜まで待って、神幸祭を拝見します。ふんどしの男衆が御神輿かついで練り歩く…という事前情報でしたが、ふんどし姿の方はあまりいなかったな…(いや、ふんどし姿を見たかったわけではないのだが…)。その派手さから山鉾巡行のほうに注目が集まりがちですが、山鉾は悪い神(疫神)を依り憑かせて退治するための前座。御神輿の渡御に先だって都大路をお清めするのが目的です。つまり、御神輿が渡御し、御旅所に向かうことこそがお祭りの本番なのだ。
御神輿に近いところにいる男衆は隣の人の肩に手を置き、掛け声をかけながら、自分が御神輿を担がせていただける番を待っているようでした。皆で力を合わせて神様を御旅所までお届けする。自分だけじゃなく、家族や町や国や世界の人たちの平和と安全を願いながら担いでいるに違いありません。これだけの数の男衆が通常業務から離れても成り立つ京都の町ってスゴイ…のか?とか、後ろに続く子ども神輿には車輪がついていた!とか、気づかなくても良いところについ気づいてしまっていろいろ気になるのは職業病ですが、こうした文化が町の人たちの手で確実に後世へと受け継がれていく様子を拝見させていただきました。