自治体の対応比較

2015年12月17日(木) 17:16

UXいろいろ, 日本発信四方山話, 東京, モノ+コトの話

LOCAL GOVERNMENTS ARE NOW COMPARED: Salaried employees like my husband need to submit a printed application form to simplify their taxes if they participated the hometown tax payment program. Local governments don’t need to support the application process, but some did in a certain degree to minimize the number of donator complaints, I guess. We had rarely had an opportunity to compare administrative services among local governments, but now they are compared and judged, which could be quite terrifying for them.

わたしは確定申告義務を負う個人事業主なので関係ないのですが、サラリーマンなご主人様がふるさと納税についての控除を受けるためには、わたしと同じように確定申告を行うか、今年度から新設された“ふるさと納税ワンストップ特例制度”を利用すべく申請書を提出する必要があります。ちなみにこの特例を利用するには、寄付先を5自治体以内に抑えなければならないというもう一つの制約がありますが、旦那曰く「手続き面倒すぎてそんなにあっちこっちへ寄付をしようという気にならない」だそうです。確かに。特例申請する必要のない私でさえすでにギリギリの面倒くささなのに、さらに手続き増えるって考えたくない…。

特例申請するかどうかは、納税手続きの途中で確認してもらえるようなので、うっかりしなければ大丈夫。問題はその後、申請書を忘れずに提出できるかどうかです。この部分の支援スタイルが自治体によって3通りに分かれました。

 

[1] 平戸からは記入済み申請書 [2] 鎌倉からは未記入の申請書 [3] 市川からのお届けは遅い

ケース1。長崎県平戸市は、必要事項がすべて記入された申請書と返信用封筒を送付してきてくれました(写真[1])。当の本人は内容に誤記入がないかどうかを確認して、押印し、紙面の下方にあるいくつかのチェック項目に同意のチェックを付けて封筒に入れ、投函するだけです。ただし、切手は自己負担。

ケース2。神奈川県鎌倉市からは、未記入の申請書と返信用封筒が届きました(写真[2])。平戸市の気配りに感動した後だったので、若干残念。しかし封筒は料金受取人払いのものだったので、切手の自己負担はなし。

ケース3。千葉県市川市からは何も届かなかったので、Webサイト(写真[3])から自分で書類をプリントして、提出した後に、お礼状やらなんかと一緒に未記入の申請書が届きました。遅い。せっかくの配慮も活きないと残念。

各自治体できっと議論があったんでしょうねー。申請書を送付してあげるという手間や切手代を自治体が負担するかどうか。この特例制度は、確定申告を簡素化したものであって、寄付者が自分で手間暇かけるのが本来の姿です。自治体側に手間暇お金をかけてそこまでサポートする義理はありません。しかし、この段階をちょっと支援してあげることで「申請し忘れる」という悲しい展開を減らせられるのは間違いないでしょう。そういう悲しい展開になった人が後から文句や泣き言を言ってきたり、以後の納税先を別の自治体へ切り替えたり、自治体にとってのそうした悲しい展開を回避するための対策と考えれば、先に負担を受け入れるほうが賢い選択かもしれません。そして見逃してならないのは、寄付者がこうして各自治体の対応を比較評価してしまうという現実です。比べられてしまうのです。コワイですね…。

最後にそもそもの話をするならば、この“申請書をわざわざ郵送しなければならない”という仕組みがすでに…なんとかできそうな…、なぜココにきてそこまでアナログなんだと…ごにょごにょごにょ。