商魂たくましいのはフェズ

2015年01月08日(木) 18:17

UXいろいろ, ついにアフリカ到達, ヒトについて, モノ+コトの話, モロッコ

FEZ, MOST COMMERCIALLY-MINDED TOWN: So many stray cats in the medina of Rabat, because it sells fish from the sea, but pullers-in were not so pressing, which made us relaxed to enjoy observing the sight. The pullers-in in the medina of Fez were soooooo pressing, and annoyed us a lot. Interesting, many spice shops sell sweeping brushes in Fez. Why? As their customers are mostly females, they seem to seize the opportunity to sell something extra. The spice shops in the medina of Marrakech don’t sell a sweeping brush, and a kind of supply store takes care of it, which looks so natural. The guidebook we relied on said the merchants in Marrakech could be very commercially-minded, but those in Fez were more pushing and annoying based on our own experience.

ラバト、フェズ、そしてマラケシュで訪れたメディナ(旧市街)の様子を振り返りながら、比較してみます。

まずラバト。海岸沿いの町なので朝市にはお魚が普通に並んでいました。おかげで野良猫の数は圧倒的に多かったですが、逆にあまり見かけなかったのはしつこい客引きです。フェズやマラケシュに比べたら単純に観光客が少ないという事情もあるでしょうけど、だったら尚更、我々のようないかにもな観光客は目立つはず。それでもちょっと声をかけて反応がなければすぐに諦めてくれるし、かけてくる言葉が韓国語だったり、中国語だったりすることも多くて、無視しやすい(笑)。おかげで地元の皆さんの日常生活を比較的ゆったりと観察したり、撮影したりすることができました(写真[1][2][3])。

 

[1] ラバトのメディナは広々 [2] 土産物屋の“路上展示” [3] ハマムへ向かう女性
[4] フェズも午前中は静かです [5] ハーブ売りのおじさんを激写 [6] ロバはボロも自分で運びます

続いて訪れたフェズのメディナがとにかく最悪でした…。なんでか分からないけれど、日本人であることが簡単に見破られてしまい、片言ではあるけれど日本語で巧みに誘ってくる。ちょっと道を確認しようとか、一瞬写真を撮ろうとか思って立ち止まると、客引きが二人、三人と増えて危うく囲まれそうになったりするので立ち止まれません。ただし彼らの活動時間は主に午後から夕方にかけてのようなので、午前中なら少し落ち着いて散策できます(写真[4][5])。余談ですが、ロバがボロ(糞)袋を後ろにぶら下げて歩いているのには驚きましたー。人間様のための荷物だけではなく自分が出した排泄物まで自分で運ばされてしまうロバはちょっとカワイソウです(写真[6])。でもボロをそのまま置き去りにしないよう気をつかっているということでもあると思うので、町の衛生面を考えると然るべき配慮なのかもしれない。ま、人間中心ですけどね。

 

[7] フェズのスパイス屋その1 [8] フェズのスパイス屋その2 [9] フェズのスパイス屋その3

話は変わってスパイス屋です(写真[7][8][9])。観光客にスパイスは売れないって分かっているから、スパイス屋でたかられることはありません。安心エリア。そして何気にスパイス屋の写真を撮っていて、違和感を覚えました。こっちのお店も、あっちのお店も、なぜか分かりませんが掃除ブラシも売っています。三軒目(写真[9])なんて、スパイスを入れた器にブラシも刺しちゃってる(笑)。同じく三軒目では、女性陣がハマム(モロッコ版銭湯のようなところ)で使うに違いない垢すり手袋まで売っちゃってました。スパイスを買いに来る女性客が便乗買いするのを狙ってるんでしょうかね~、という予測は当たりでした。リヤドのお姉ちゃんに聞いたら、料理は女性の仕事だからスパイス屋のお客さんはほとんど女性。だから女性がついでに買ってくれそうなものをどんどん置くようになったんだそうな。フェズのスパイス屋は商魂たくましいです。

 

[10] マラケシュのスパイス屋 [11] 掃除ブラシは別の店 [12] 客引きもしつこくないです

マラケシュのスパイス屋にもサランラップとかジップロックとか便乗狙いの商品ありましたけど、掃除ブラシや垢すり手袋はなかったです(写真[10])し、掃除ブラシは用品店みたいなところにぶら下がってました(写真[11])。あるべき姿(笑)。

ガイド本には、マラケシュのメディナこそ観光客狙いの客引きがスゴイのでよくよく気をつけるようにと書かれていましたが、実際には軒先に座っている店番のオッちゃん(写真[12])ないしはオバちゃんが「寄ってかない?」と軽く声をかけてくる程度で終わりだったし、暗くなってからこそ買い物客の中に地元女性の姿が増えていて、フェズよりもずっと“安全”な町に感じました。客引きをあっさりシカトすることに我々のほうが慣れた…という可能性もありますが、落ち着いて買い物したいならフェズよりマラケシュなんじゃないかなーと思います。ちなみに私たちはメディナで何一つ買い物しませんでした。雑貨屋のバイヤーにはなれそうにありません。