遠野で馬搬のお手伝い

2015年01月21日(水) 12:51

UXいろいろ, 日本発信四方山話, 岩手, モノ+コトの話

EXPERIENCE OF HORSE-LOGGING IN TONO: Horses are still used for logging in Tono, and a group of local youths are trying to carry on the torch. As part of it, they provide an opportunity for anybody who are interested in horses, forestry, and/or traditional culture to experience the horse-logging in the beautiful snow-covered woods in Tono. You will be amazed by the real “horsepower” and how effective and ecological to benefit from a horse. It was also such a great opportunity to encounter with people who get serious about tackling to create a live-and-let-live system with horses.

 

[1] 馬が到着。馬装も完了 [2] 仕事場(森)へ向かいます [3] 続くは森林男子の皆さん

いよいよ馬が到着。すばやく馬装して、シャキシャキと仕事場へ向かいます。氷点下での作業に備えて完全武装したヒトが、馬の後に続きます。

最近話題の?!森林男子はヤバイくらいに素敵でした。一生懸命に仕事をしているヒトは職業にかかわらずカッコイイものですが、職場が “森” っていうのが森林男子をより一層素敵に見せていることは間違いない。さらにこの森は雪に覆われている。美しすぎる…。ただし寒い(笑)。

 

[4] 伐採済みの木材を引き出し、 [5] 馬の後ろに並べて繋ぎ、 [6] コロコロして積み上げる

伐採してあった木を適切な長さにカットして、馬の後ろに3本並べ、チェーンをくるりと一周巻いて留め具を留めます。木材の準備が完了したら、馬を引いて下まで運び(というか馬に運んでもらい)、チェーンを外して所定の場所まで木材をコロコロ転がして積み上げる。それの繰り返し。

 

[7] この日の当番は調教中のハル [8] 引き馬させていただきました! [9] ハルはイイ子で働き者でした

この日当番だったのは青森県は下北半島からやってきて間もない、調教中のハル(本名は春風)でした。まだ3歳にならない若い馬ですが、チェーンソーの音に臆することなく、林業男子たちの指示を素直に聞いて、モリモリ働いていました。

ということで、民話のふるさととして知られる岩手県遠野市で、かつてそこにあった馬を中心とする生活を取り戻し、後世に伝えようと頑張っている人たちが、冬の間、馬を使って森から木を切り出す “馬搬(ばはん)” のお手伝いをする機会を提供してくれるという情報を入手して居ても立っても居られなくなったので、勢いで行ってきました。引き馬までさせていただいて大満足です。ちなみに馬搬の手順や使われる道具は馬の経験値や森の状態、その日の作業内容によって変わるそうなので、この体験記は一例に過ぎません。あしからず。

馬の活かし方や生かし方、そして馬と一緒の生き方、そんな知恵が民話とともに遠野の町では語り継がれ、引き継がれているようです。それをさらに後世に伝えられるようにと努めている方々と出会い、言葉や気持ちを交わせたことは、今年の大きな学びと挑戦に繋がっていくのかもしれません。楽しみー。

参考:現場にいた森林男子の中で馬搬の指導者的立場にいらっしゃる岩間さんの経歴と取り組み、そして馬搬に対する想いについては、株式会社岡村製作所のインタビュー記事が詳しいです。