紹介文だけが頼りの本選び

2014年11月18日(火) 16:21

UXいろいろ, 日本発信四方山話, 東京, イベントの話, モノ+コトの話

HOW EXCITING TO SELECT A BOOK WITHOUT KNOWING DETAILS: A unique book store in Marunouchi now organizes an interesting event, which forces me to select a book without knowing its title, author, when it was published, or I’m not allowed to thumb through the book. What I’m allowed to do is only to read the abstract provided on the back cover. What a challenge! I don’t want to draw a blank, or even worse, I should not pick up a book already read. When I got back home, I was so excited to open the blinder and found an unread book. Book stores struggling to survive, but there are some which provide such an exciting experience for booklovers.

KITTEの4階に マルノウチリーディングスタイル という異色の本屋さんがあります。単に本を売るだけではなく、併設するカフェで購入前の本を立ち読み…ならぬ座り読みすることを許してくれたり、本に限らず雑貨や食材なども含めてスタッフの方々がこだわりをもってセレクトしたに違いない品々が所狭しと、かつ興味深い括りで陳列されていたりして、訪れるたびに面白いモノコトを発見できる私のとっておきの場所です。

そこで先日、本のカバーを隠し、裏表紙に綴られている紹介文だけを読めるようにしたものが並んでいる書棚に遭遇しました(写真[1])。タイトルはもちろん、表紙のイラストや著者名なんかを一切見ずに、裏の解説だけを頼りに本選びをしてみませんか?!という“飾り窓から”と銘打った企画のようです。

裏表紙解説以外の情報はすべてシャットアウト。これを実現するために、裏表紙解説の部分にピタリとはまる“窓”をあけたカバーを準備して本にかけ、ちょっとズルして覗き見もできないようにビニールカバーでがっちりガード。この誘惑は…たまらないものがありました。もっと気楽に選んでもらうことを意図しているのかもしれないけれど、無駄に燃えてしまった。ハズレを引きたくない…のもあったけれど、少なくとも既読本を選ぶわけにはいかない!とか思ったら、なかなかスリリングなくじ引きという感覚です。

帰宅して、いよいよご対面の瞬間(写真[2])。開封するときのドキドキ感たるや!

 

[1] とある書店のとある書棚 [2] 裏表紙の紹介文だけが頼り [3] 『なんとなく、クリスタル』

そして私が手にしたその書籍は田中康夫の『なんとなく、クリスタル』でしたー(写真[3])。田中康夫か…、読んだことないぞ。なんかもう元長野県知事としてのイメージしかないけど、そうだこの人作家だったんだ。ちょっと調べてみたところ、この続編にあたる『33年後のなんとなく、クリスタル』が今月末に刊行予定とな…。う~ん、新刊を手に取らせるための絶妙な営業工作にあっさりはまったようなこの気持ちの悪さはなんだろう…(笑)。しかしとりあえず、オリジナルを読むとします。