京都向けのアレンジ

2014年10月24日(金) 18:01

UXいろいろ, 日本発信四方山話, 京都, モノ+コトの話, リサーチャーの知恵袋

ARRANGED SERVICES TO KYOTO: I happened to find a service center of one of the leading delivery service companies, in Gion, Kyoto, which made me a bit surprised, because the appearance of the store blended right in with the Kyoto atmosphere. It also offers some souvenir goods which are only available at the store. Happened to find a  delivery car of competitor while in Kyoto, which was with a picture to convey an air of Kyoto. Those companies arrange their services according to the area to serve. Foreign companies that send some researchers to Japan always conduct a research first in Tokyo, and in one of the west cities (Osaka, Kyoto, or Kobe) if budget allows. To make a big success in Japan, they may need to enlarge their horizons and consider conducting more research in other cities than Tokyo.

佐川急便、京都生まれの会社だったんですね。知らなかった。なんか、イメージとも違うし。それはともかく、先月京都を訪れた折に祇園の街をブラブラしていて偶然見つけた祇園佐川急便のサービスセンターは、祇園の街の雰囲気の中に見事に溶け込んでおりました。入り口には提灯と暖簾がかかっていていかにもな面構え。しかし、祇園のお店の店先に提灯と暖簾がかかっているのはあまりにも普通のことで、それだけだったら気づかなかったかもしれません。気づいて足を止められたのは絶対に、店先に停まっていた台車のおかげです(写真[1])。

 

[1] 祇園佐川急便の台車 [2] 限定グッズ販売してます [3] ヤマト運輸のクルマ

荷物を出すわけでも、受け取るわけでもないからサービスセンターに用はない。外観だけ楽しんで通り過ぎるはずが、遠慮なく中へどうぞ…な感じの張り紙があったので、おのぼりさん的に暖簾をくぐってみたら、見慣れた青色ストライプのシャツではなく、いなせにはっぴを羽織ったお姉さんから「いらっしゃいませ~」と歓迎のお言葉。なんなんだココは?と思いながら店内ぐるりと見回したら、佐川急便グッズとか売ってました…(笑)。勢いで、あぶらとり紙お買い上げ。しかも、1,000円以上買えば、やはりここ限定の手提げ紙袋に入れてくれるって言うから釣られて一個追加という思う壺な展開でした(写真[2])。

京都の街をブラついているときに、佐川急便の宿敵!?ヤマト運輸の車にも出会いました。環境にやさしい電気自動車を採用し、車体には京都の雰囲気を伝えるイラストが描かれてます(写真[3])。ドアの横にドライバーの名前と“私は安全運転をしています”というメッセージが貼られているのですが、分かります? 赤い着物を着た女の子の頭上です。文字は横書き。でもそれを縦に貼っているので読みにくいです。わざと…でしょうか? せっかくのイラストの邪魔をしないように…とか? ドライバーの名前を確認する人なんてそういるわけではないでしょうから、そういう文脈の分かりやすさよりも、車体のイラストを楽しんでもらうことを優先した…とか? 謎です。ご存知の方は教えてください。

そんなアレコレを振り返って思うのは、京都でサービスを提供することの難しさについて。京都ならではのものなら、京都風を貫くだけですが、東京のやり方や考え方を持ち込むときは一ひねりや二ひねりが当たり前に求められそうです。それに、大阪しかり神戸しかし、西の街はそれぞれの特徴が濃いから単に西向けのアレンジとひとくくりにするのも考え物ですね。欧米から来るリサーチの仕事はまず東京。予算や日程に余裕のあるときだけ、プラス大阪(または京都または神戸)となることが多いです、経験的に。日本は東京だけじゃないし、西って言ってもいろいろよ…ってあたりをもう少し欧米のクライアントにアピールしてみようかな?とか思ったりする今日この頃なのでした。