別な解釈を許す表現…

2014年03月05日(水) 19:34

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VARY IN INTERPRETATION: The note in the 1st picture said I should not take a photo of the bath because it may give other guests a good deal of trouble. It was possible for me to understand the note that I would be allowed to take a photo if there’s no one else there. I have believed that the reason should be noted to ban a certain attitude or behavior, but it could provide an excuse for us to ignore the note if the situation doesn’t meat with the reason. Difficult, isn’t it?

ユーザーには、理由まで伝えたほうが行動を変えてもらいやすいのではないか?!という話を以前かきました。その思いは今も変わりませんが、法師温泉と草津温泉で見かけた貼り紙と自分の行動を振り返って、ちょっとだけ思うところがあります…。

 

[1] お客様が迷惑するから撮影禁止 [2] 有無を言わず撮影禁止 [3] insideでは撮影禁止

法師温泉長寿館の法師乃湯へと続く入り口に貼り紙がありました(写真[1])。「お客様が迷惑しますので、撮影はお止めください」と書かれています。“お客様が迷惑しますので”と、撮影を禁止する理由が添えられていることによって、他のお客様がいないときには迷惑がかからないので、撮影をしてもイイかもしれない、と都合よく解釈することが可能になりました。現にわたしは、撮影をしてしまったのです…。

翌翌朝、草津温泉の御座の湯へ行ったときに、とにかく撮影禁止!と理由もなく訴えている貼り紙を見かけました(写真[2])。こう言われると撮りにくいのがホントのところ…。そして御座の湯の湯船に浸かりながら考えていて思い出したのは、京都は苔寺で見かけた貼り紙(写真[3])です。 “NO PHOTO inside”ってことですから、outsideからなら撮ってイイんですね?的な感じで、写経を終えた後、さっきまで自分が写経をしていたお部屋を建物の外から普通に撮影しようとして、住職さんに「No photo, no photo!」と言われている外国人観光客がいたっけな…。彼女にしてみたら「え?だってNO PHOTOはinsideだけでしょ?」って感じですよね。NO PHOTOの“理由”とは違いますが、insideと余計なことを書いてしまったがために、outsideからなら撮影をしてもイイ!という解釈を許してしまったという残念な事例です。

ともかく“禁止”したいというときには、理由や条件は添えずに、ダメなものはダメ!と強く言い切ることが大事なのかもしれない。うーん、難しいな…。