『KÀ』を堪能!
2013年07月25日(木) 16:07
アメリカ縦横無尽, ラスベガスKÀ BY CIRQUE DU SOLEIL: Had a quick escape from the conference, and enjoyed a Vegas-ish entertainment, “KÀ” by Cirque du Soleil. Performers have overcome the very sad occasion of the death of their buddy, and provided an amazing performance for the audience. I was especially amazed by the acrobatics on the leaning and spinning stage.
当然、学会の報告が続くと思っているであろうところに、ラスベガス的エンターテイメントのお話です。
シルク・ドゥ・ソレイユの『KÀ』を観てきました。6月下旬にシルク・ドゥ・ソレイユはじまって以来の劇中死亡事故という悲劇に見舞われた舞台です。ニュースを聞いたときは今回の観劇を諦めざるを得ないと思いましたが、事故後一ヶ月を待たずに公演を再開してくれました。仲間の死と死への恐怖を乗り越えて舞台に立ってくれている団員たちのプロ根性に感服です。観客はきっと皆さん同じ思いだったのでしょう。終演のときはスタンディングオベーションでした。
『KÀ』というのは、“人間の心に宿るさまざまな魂の総称”という意味だそうです。ずいぶんと重たいタイトルではありますが、ストーリーは比較的単純で、悠悠自適に暮らしていた王族が敵の急襲に遭い、引き裂かれます。双子の主人公(兄と妹か、姉と弟かはよく分かりません…)がそれぞれに腹心の部下を伴って逃げ延びますが、途中でまた襲われたり、捕えられたり、そんな緊急事態にもかかわらず運命の出会いがあったり(いや、緊急事態だからこそ運命の出会いと思ってしまう“吊り橋理論”かもしれませんが…)、で、最終的には当然のことながらハッピーエンドなので安心して見ていられるという展開です。ハラハラするのはむしろ、壮大な舞台装置の中で繰り広げられるアクロバティックなパフォーマンスの数々。傾きながら回転する舞台(想像しにくいと思いますが文字どおりです)の上を、パフォーマーが昇ったり、降りたり、滑ったり、飛び出したりのシーンは息を飲む緊張感でした。命綱なしですし…。ほんのちょっとした油断や弱気が大事故に繋がりかねない演出になっていますし、実際に大事故があった直後ですし、本当にドキドキしながら、でも楽しませていただきました。
大枚はたいて10列目の席をゲットした甲斐あって、女性パフォーマーの背筋までバッチリ見えました。すごい鍛え方です。これからも鍛錬を怠らず、亡くなったパフォーマーの方の分まで思う存分、演じ続けて欲しいと思いました。