大双龍図の龍の爪

2012年06月05日(火) 17:04

日本発信四方山話, 京都

KENNIN-JI WITH TWIN DRAGONS: Kennin-ji is the oldest zen temple in Kyoto, which offers us to see a lot of national treasures and important cultural properties. The most famous one is the twin dragons, which was painted to commemorate the 800-year anniversary of Kennin-ji’s founding. Its mystery is that the dragons have not 3, but 5 talons which is against an old customs.

京都から戻ってすでに一週間以上が経ちましたが、未だ京都の話。書いてるうちに、また京都へ行きたくなってきちゃったなぁ。

今日は、京都の締めとして訪れた建仁寺の紹介です。当初は行く予定になかったのですが、小泉淳作画伯による『大双龍図』を公開中!という案内を通りで見かけ、うお~!と盛り上がってしまったのでした。

 

[1] 風神と雷神(合成してます) [2] 重要文化財指定の雲龍図 [3] 五本爪を持つ双龍

京都最古の禅寺として、1202年の開創から800年以上に渡り親しまれ、大切にされてきた臨済宗建仁寺派の総本山です。国宝の風神雷神図屏風(の高精細デジタル複製)があることで知られています。技法とか画法とかの凄さは素人(=わたし)には分かりませんが、風神も雷神も(写真[1]/正方形に収めるために編集してますのであしからず)楽しそうなのがイイですね(素人すぎるコメント…笑)。襖絵の『雲龍図』(写真[2]/こちらは重要文化財)は、今にも襖から飛び出てきそうな勢いでこれまた見応えありました。

このとおり、方丈(禅宗寺院における僧侶の住居)やそのお庭もかなり素敵なのですが、建仁寺といえばやはり、創建800年を記念して描かれた『大双龍図』が最大の見どころです(写真[3])。龍の爪が5本あるところに注目!と、脇で修学旅行生たちに解説していたタクシーの運ちゃんの話を盗み聞き。古からのならいでは、中国の皇帝のお側にいる龍のみが5本の爪を持つことが許され、遠く離れた日本の龍は爪3本というのが暗黙の了解だったらしいです。へー。で、建仁寺のこの龍たちが5本爪を持っているのはなぜ? 「中学生諸君、質問しろ! 不思議に思ったことは聞け!」とココロの中で念じてみましたが、思いは通じませんでした。「なにこのオバハン?」と思われるのは嫌だったので(笑)、質問できず、その理由は分からず終いです。ご存知の方、教えてください。