テーブルのキープについて〜その2

2011年06月27日(月) 21:05

UXいろいろ, 日本発信四方山話, 北海道, サインやUIの話, モノ+コトの話

EXPRESSION CAN BE REDESIGNED: The note on the table, saying “This table is occupied” should be refined, I think. It should say something like “Before having seats, please order your sweets at Kinotoya” or “Have seats, and wait for your waiter to get your order.” These expressions imply that the table is for customers of Kinotoya cafe.

札幌の新名所、大通りビッセの1階にあるビッセスイーツで、きのとやがテラス席をきのとやのお客さん用にキープしているのが気にくわなかったっつー話を先日書きましたが、写真を整理していたら、もう少し状況の推測が進んだので書いておこうと思います。

 

[1] ビッセスイーツ内部からの写真 [2] 黄キューブで囲まれたエリア [3] 問題はこの札の表現では?

写真[1]はビッセスイーツの内部から撮ったものです。確かにきのとやの売り場面積は他の5店に比べて広く、しかもカフェ運営もしていることが判明しました。写真[1]の右奥部分(写真[2]に拡大写真)、黄色いキューブで何となく囲まれた部分がきのとやのカフェで、ちょこっと映っている黒服(みたいな人)はきのとやの店員ではないかと思う。で、写真[1]の手前側にあるちっこい丸テーブルと背もたれなしのソファが並んだエリアは、誰でも空いていれば自由に使えるスペースのようです。大変混み合っています。

問題のテラス席はやはりきのとやが単独で所有する空間で、屋内のカフェスペースと同じ扱いになるのではないかと思われます。

で、そこには改善すべき問題点が二つ。一つ目は、屋内のカフェスペースは“黄色いキューブで囲む”ことでフリースペースではないことをさりげなく伝える空間デザインを実現できていますが、テラス席はそうなっておらず、いかにもフリースペースな雰囲気になってしまっていること。

そしてもう一つは、札に記された“この席は使用しています”という表現です(写真[3])。人が座っていなくて、テーブルの上に物が一切なくて、その状態を“使用している”とするのは日本語としてどう考えてもおかしい!とは思いませんか? なぜそんな遠回しな言い方をすることにしたのだろう? 「ここはきのとやのお客様用のお席です」なんて感じの直接的な書き方は確かに感じ悪い。だったら、「席におつきになる前に、きのとやにてご注文をお願いします」みたいな表現はいかがでしょう? それとも店員が注文をとりに来る仕組みなのでしょうか? だとしたら、「席についてお待ちください。係の者がご注文を伺いに参ります」みたいに書いてもよさそうです。空間のデザインを改めるのは少し難しそうなので、札のリデザインで応急処置をすることをオススメしたいと思います。