今更ですが…世界水の日

2010年04月13日(火) 14:34

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3月下旬のとある午後。横浜赤レンガ倉庫で開催中のフラワーガーデン2010(写真[1])を見た後、倉庫内のカフェでまったりしてみました。わたしにしては珍しく優雅なひとときです。

 

[1] 横浜赤レンガ倉庫 [2] 水にカードが添えられました [3] タッププロジェクトの案内です

日本のレストランやカフェでは当たり前にお水とおしぼりが出てきて幸せですね。でもこのときは、コップ一杯のお水と一緒にカードが置かれました(写真[2])。写真を撮るためにコップとカードを寄せてあります。ウェイトレスさんは、コップとカードとおしぼりを無造作に三つ、ポンッ、ポンッ、ポンッと置いて「ご注文がお決まりになりましたらお呼びください」と言って立ち去っていきました。「伝票かな?」と思って最初はよく見なかったのですが、オーダーした紅茶が運ばれてきたときに別に伝票が置かれるのを見て、さっきのは伝票ではないということに気がつきます。

で、手にとって見てみると、世界中の子ども達に清潔で安全な水を届けようというユニセフの活動を支援するTAP PROJECT/タッププロジェクト(音が出ますのでご注意ください)の案内でした(写真[3])。3月22日は「世界水の日」なんですって。ご存知でした? わたしがこのコップ1杯のお水に100円寄付すれば、1人の子どもが40日間、きれいな水を飲むことができるのだそうです。このタッププロジェクト、始まりは2007年のニューヨーク。その後、国や地域を拡大しながら毎年行っているとのこと。アメリカが始まりというのは少し意外でした。日本と違って、席に着いたら無条件でコップ1杯の水がサーブされるようなお店はアメリカでは少ないと思うのですが、どんな仕組みで実施しているのでしょうね? 

帰り際、ウェイトレスさんに客の反応がどのくらいかを聞いてみたら、5割弱くらいではないかとのことでした。どうしたらもっと増やせるでしょう? わたしの最初の反応がヒントになるような気がします。カードをテーブルに置いたときにお客さんに気づいてもらう、あるいは気にしてもらう工夫が欲しいです。「伝票かな?」と思わせてはダメ。それに、コップの水との関係性ももう少し見えるようにしたいです。たとえばコースターとカードを合体させて、カードの上にコップを置くようにするとか。それから、お金を払うという行為とカードを見るという行為ももっと近づけたいですね。お水が運ばれてきたときにカードを見て、主旨に賛同し、ぜひ寄付をしていこう!と思っても、お友達とのお喋りに夢中になっているうちに、忘れてしまう場合も多いのではないでしょうか? 金額を確認するためにと伝票を見る人は多いでしょうから、伝票と一緒にカードを提示することも一つ、手として考えられそうです。日本での取り組みは博報堂の社内プロジェクトがきっかけになっているようですから、博報堂さんにはもう一歩踏み込んで、募金を呼びかける場のデザイン、工夫してみていただきたいです。

わたしは、プロジェクトが終わってからではなくて、せめて実施中に紹介できるよう、来年からはタイムリーな話題選びに努めたいと思います。