第49回日本クラフト展

2010年03月15日(月) 18:40

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社団法人日本クラフトデザイン協会(JCDA)の主催、読売新聞社の共催で開催されていた第49回日本クラフト展(写真[1]/入り口のポスター)を見てきました。職人さんたちが丹精込めて作った作品の数々はどれもとても美しく、見ていて飽きないどころか、思わずウットリしてしまうような素敵なものばかりでした。

 

[1] 第49回日本クラフト展 [2] 大賞の「光の呼吸」 [3] 私達のお気に入り「木漏れ日」

今年の経済産業大臣賞・日本クラフト大賞は、石川県のとある工房にお勤めの森岡希世子さんによる冷酒杯でした(写真[2]/入場券の半券を撮りました)。磁器の小さな杯は見事なまでに薄く、繊細に仕上げられていて、杯を持つ自分の指が周囲の光の加減で透けて見えるようになっています。光がまるで呼吸をするように揺らめいて、それが影となって杯に映し出される様を模して『光の呼吸』と題されています。キレイでした〜。こんな杯でゆったりとお酒を嗜める大人になりたい…(いつも大きめのグラスにビールをなみなみとついで呑んでいます(笑))。

大賞はこのとおり文句なしに素敵だったのですが、それ以上にわたし達が見入った作品がありました。富山にお住まいのガラス工芸家、金津沙矢香さんの『木漏れ日』と題する作品です(写真[3])。グラスの底面に木の葉の模様が埋め込まれています。お酒を注ぐと(推測ですが…)、その量や光の当たり具合で木の葉の大きさや揺らぎが違って見えるのではないかと思います。私はデザイナーでもクラフトマンでもないので、どんな仕組みなのかは説明できませんが、とにかく美しいことは間違いなし。うっ、お酒を注いでみたい。しかしビールじゃダメだろうな…(あたり前)。

それにしても、お二人とも北陸の方ですね。杜氏(とうじ/日本酒の醸造工程を行う職人集団のトップ)や酒蔵の多い北陸地方では、酒器のデザインも盛んなのかな? 二人ともかなりの酒豪に違いない(勝手な推測です)。