駆け込みマイケル
2009年11月27日(金) 18:50
本&映画の紹介, 日本発信四方山話, 東京9月後半から10月にかけて、有楽町にあるソニービルでマイケル・ジャクソンの人気上位曲ビデオ・クリップと映画『THIS IS IT』の予告編を200インチ大画面で一挙大公開していました。日程や上映内容よりも“200インチ大画面にて”というところがいちばん大きくなっているのがかなり笑える広告です(写真[1])。
ちょうどその頃、オランダからマイケル好きの友達が訪日中だったので、このイベント情報を転送したりしたわけですが、ある日ふと、私も見ておこぉ〜と思い立ち、足を運んだのはもう一ヶ月以上前のことになります。想像していた以上にお客さんが入っていて驚きましたが、何より驚いたのは途中でウトウトしてしまっている自分です(笑)。でも、とある音で目が覚めました。何の音でしょう? 後ろの人がすすり泣く音です…。ビデオ・クリップで泣いちゃうなんて大ファンに違いありません。そんな人の前で居眠りなんかして後ろから刺されたらたまらん!と思ったら目が覚めました。
それから時は瞬く間に過ぎ、ウッカリ真面目に仕事をしているうちに、映画『THIS IS IT』の上映最終日になってしまいました。諦めてしまおうかと思いましたが、自転車で行ける距離にあるユナイテッド・シネマ豊洲でも上映していたので、仕事の合間に自転車とばして見に行っちゃった。最終日とあって、夜の上映分は完売。私が入った午後3時の回も、かなりの入りでした。
ウトウトではなく、ウルウルしてしまいました。迂闊にも、しかも何度も、普通に涙を流してしまった。マイケルと一緒に踊りたくて、世界中からオーディションに駆け付けたダンサーたち。マイケルの後ろでマイケルに納得してもらえる演奏をしようと必死にもがくバンドの人たち。どうすれば観客と、そして誰よりマイケルを喜ばせることができるだろうかと頭を悩ませる照明さんや大道具さん。マイケル・ジャクソンが、すごく素敵な仲間たちと大仕事に臨もうとしていたことがよく分かりました。
映画の監督であり、マイケルが生きていれば実現されたであろう舞台の監督でもあったケニー・オルテガ氏とマイケルとの言葉のやり取りが少しデリケートな雰囲気だったけど(あくまでも私の主観です)、自分の思いを必死に、でも命令として聞こえないようにと丁寧に言葉を選んで伝えようとするマイケルの言葉には、トップに立つ人だからこその謙虚さがにじみ出ているように感じました。
こんなに一生懸命に打ち込めることがあって、こんなに素晴らしい仲間に恵まれて、カワイイ子ども達にも囲まれて、おまけにたくさんお金もあって(笑)、庶民から見たら何を思い悩むことがあるのかと思うけれど、きっと彼は彼なりにたくさんの心配事を抱えていたのだろうな〜とか思ったら、うっ…また泣けてきた。彼の子ども達が健やかに育ってくれるとイイな。マイケルとの舞台を楽しみにしていたダンサーやバンドの人たちやスタッフみんながマイケルの分も何かを成し遂げてくれたらイイな。私も誰かの目標になる人になることを目標にガンバローっと思ったりする一日でした。