2013年4月の読書記録

2013年05月21日(火) 12:42

本&映画の紹介

仕事が少なかった割には読書の進まない一ヶ月でした。理由は明白で、『破壊する創造者ーウイルスがヒトを進化させた』と『文明崩壊 上: 滅亡と存続の命運を分けるもの』のページ送りに時間を要したためです。後者なんて、文庫本のくせに1,000円超えだし、500ページ超えだし、そろそろ腹をくくって下巻に突入しないと…。

 

読んだ本の数:6冊
読んだページ数:2194ページ
ナイス数:29ナイス

 

ヤクザと原発 福島第一潜入記 ヤクザと原発 福島第一潜入記
文字通り、命懸けの取材を経て世に送り出された暴露本に等しい。やっぱり東電はマズイな…。庶民の目線では、ヤクザより東電のほうがヤヴァイというのが読後の感想です。そんな二つのヤヴァイ世界を覗きに行った著者のバイタリティと時おり垣間見せるユーモアあふれる筆致に打たれる一冊でした。
読了日:4月6日 著者:鈴木 智彦

小さいおうち 小さいおうち
どんな時代にも、どんな状況にも、“普通”みたいに括られる生活があって、それが戦時中はどんなだったのかな~っていうのを教えてくれる物語です。疎開してきた子どもたちの悪ガキぶりが今とあんまり変わらないような気がしてなんとなくホッとする。甥っ子が最後に仕事をしてくれて良かった。戦争という忌まわしい時代背景を持った話なのに、読後は意外にさっぱり。
読了日:4月8日 著者:中島 京子

世界が賞賛した日本の町の秘密 (新書y) 世界が賞賛した日本の町の秘密 (新書y)
外国人に日本の良きところをお褒めいただくこと自体には抵抗がないけれど、観察と論考が甘いし、ママチャリ、というか傍若無人にふるまうママチャリストが巻き起こす(歩行者も悪いところあるし、きちんとふるまっているママチャリストがいるのは確かだけど)問題点からは目を背けすぎな気がする。あと、翻訳がいまいち。係り受けが雑なので、すんなり読めない。ちょっと残念な一冊でした。
読了日:4月10日 著者:チェスター・リーブス

破壊する創造者―ウイルスがヒトを進化させた 破壊する創造者―ウイルスがヒトを進化させた
旦那のオススメで手を出してみたが、難解すぎた…。でも、人類がつきとめていることは自然界のまだごく一部に過ぎず、自然や地球に対して自分たちが及ぼしている影響を過大に考えすぎているかもな…とちょっと思った。人類自意識過剰、みたいな(笑)。ウイルスはわたし達を進化へも導くが、病気にも誘う。この研究が医療にどう応用されていくのか、を素人は楽しみにしていればイイのかな、っと。
読了日:4月15日 著者:フランク ライアン

文明崩壊 上: 滅亡と存続の命運を分けるもの (草思社文庫) 文明崩壊 上: 滅亡と存続の命運を分けるもの (草思社文庫)
前著『銃・病原菌・鉄』では、人類が発展し、現在に到るまでに必要だった条件に焦点をあてていましたが、本書では一転、人間社会が一度は発展しつつも、現在までの存続には力及ばず崩壊の道を辿ることになった国や地域で何が起きたのか…を紐解くことで、いまわたし達が生きている時代、国、そして人間という種にも終わりがくる可能性があることを示唆し、それを自覚すべきことを問う重たーいお話です。上巻ですでに疲れた…。
読了日:4月24日 著者:ジャレド ダイアモンド

青の炎 青の炎
賢い高校生だった。しかし、所詮は子ども。学びと経験を積んできたプロには太刀打ちできず、ボロボロと穴が見つかってしまう情けなさ。刺激は強いかもしれないけれど、若い人たちにこそ読んで、大人への階段を上がっていくための糧にして欲しいな…とか思わせる物語でした。自らの死が本当に最良の選択になるかどうかも、読後の宿題って感じ。
読了日:4月26日 著者:貴志 祐介