どちらも椅子に見える?!

2013年04月17日(水) 17:46

UXいろいろ, 日本発信四方山話, 東京, モノ+コトの話

LOOKS TWO CHAIRS?!: There are variety of well-designed chairs at the Upper Deck Tokyo of Haneda Airport Terminal 2. Those who love chairs will be thrilled to find Eames chair, Butterfly Stool, MAIA, and many more. Because they are in various forms, some tables also look chairs, and some of them need to have an ugly notice, saying “this one is a table, so do not sit on it.” Context of use should have been considered more.

最近、ちょくちょく羽田空港を利用しています。かれこれ2年半も前の話になりますが、羽田に新国際線旅客ターミナルがオープンするのとほぼ同じ頃、国内線の第2ターミナルも拡張されました。その際に少し話題になったことをご記憶かもしれませんが、本館南側の3FにUPPER DECK TOKYO(アッパー デッキ トーキョー)という商業エリアがオープンし、8ヶ国9種類の味をお手軽に楽しめるようになりました。加えて、オープン当時話題になったのは、世界中から集められたデザインチェアの数々です。イームズのラウンジチェアや柳宗理のバタフライスツール(写真[1]にコソっと写っています)、それにMAIAや柏戸イスなどが雑多に置かれていて、気軽に利用できるようになっているのだ! しかし、有名どころの奇抜な?!椅子はだいたい先客がいるので座れないっていう残念感の高い空間でもあったりします(笑)。

 

[1] デザインチェアの数々 [2] セットで見れば椅子と机… [3] 机には座らないでください

そしてそれ以上に残念な事態をこのたび発見しました。どなたのデザインか存じませんが、切り株の形をした椅子とそれに合わせて置かれている小さなテーブル(写真[2])。そういう組み合わせだと思って見れば、そう見えますが、両方ともに“椅子”と見えなくもありません。椅子だと思って座ってしまう人がいても、ちょっと責められない感じ。そして、“こちらは机です。座らないでください”なんていう注意書きをする羽目になっています(写真[3])。せっかくの素敵デザインが台無しですね。でも、こういう環境で使われることはテーブルを作る段階では想定できなかったかもしれません。これらの椅子とテーブルの導入を企画し、この場所を設計した人が、行き交う人たちがどのようにこれらを見て、どのように利用することになるかにまで思いを巡らせられなかったことが、残念な結果を招いたということになるでしょうか。