2012年10月の読書記録

2012年11月13日(火) 17:56

本&映画の紹介

やはり、忙しい日のブログはコレだ…。10月は円城 塔のおかげで超失速し、わずか6冊に終わるという情けない状況です。魚の痛みを考えてる場合じゃないっつーの。

読んだ本の数:6冊
読んだページ数:1941ページ
ナイス数:25ナイス

魚は痛みを感じるか? 魚は痛みを感じるか?
魚は傷みを感じるらしい。学者が自身の仮説に基づき、丁寧に調査や実験を進め、魚に対する福祉の考慮の必要性を訴える…じゃなくて述べる本です。“訴える”と書くと活動家っぽくて不適切。別に魚を食べたらイカンとか、釣り止めろ!とか言うのが彼女のゴールではないのです。中途半端な知識をベースにいきなり法規制とかするんじゃないってことも指摘していて立派です。久しぶりに科学論文チックな本を読んで疲れましたが、魚の世界を少し覗き見できるところはオススメ。
読了日:10月6日 著者:ヴィクトリア・ブレイスウェイト

結局、どうして面白いのか ──「水曜どうでしょう」のしくみ 結局、どうして面白いのか ──「水曜どうでしょう」のしくみ
物語が二重構造になっているってのがすべてですね。うん、うん、めちゃくちゃ腑に落ちました。嬉野さんの撮り方とか、藤村さんの絡み方とかが巧みにメタ物語を作り出して、観る人を自分たちの横にいる感覚にさせる。なるほどねー。途中にこれまでの企画の一覧が載ってまして、見逃しているものがあることが判明。さて、どうするか…(笑)。
読了日:10月8日 著者:佐々木玲仁

OUT OF CONTROL (ハヤカワ文庫JA) OUT OF CONTROL (ハヤカワ文庫JA)
『天地明察』の著者が他にどんな物語を紡いできたのかを短編集で確認です。『天地明察』の原形とも言える『日本改暦事情』はともかく、その他は随分とテイストが違って驚いた。どれもある意味で“不快”で“深い”感じ。過去にも未来にも意識がいっていて、実に懐の深い作家さんだな…。『光圀伝』ではなくむしろ別のテイストの長編を読んでみたくなりましたー。何にしよ?
読了日:10月12日 著者:冲方 丁

少女七竈と七人の可愛そうな大人 (角川文庫) 少女七竈と七人の可愛そうな大人 (角川文庫)
なんとなく桜庭一樹に手を出してみた。“幸せ”って何なのかな…とぼんやり考えながらスルスルと読了。生まれてきたからには一生懸命生きていくしかなくてさ…。切ないかな、読後感はなんとなく。
読了日:10月21日 著者:桜庭 一樹


人はなぜ「死んだ馬」に乗り続けるのか? 心に働く「慣性の法則」を壊し、自由に「働く」ための26レッスン 人はなぜ「死んだ馬」に乗り続けるのか? 心に働く「慣性の法則」を壊し、自由に「働く」ための26レッスン
“今の冴えない仕事”=“死んだ馬”ってことで、転職に踏み切れずうだうだ言っている人のお尻を叩こうとするコーチング本。“死んだ馬”のメタファは…なんか違う気がした。ちなみに旦那が買ってきたんだけど、転職したいのかな?(笑) 左右のマージンが少なくてめっちゃ読みにくかったです。わたしにはまったく参考になりませんでした(転職意欲がないからさ笑)。なんで読んだんだろ?
読了日:10月25日 著者:T・ディースブロック

Self-Reference ENGINE (ハヤカワ文庫JA) Self-Reference ENGINE (ハヤカワ文庫JA)
ゴメンナサイ。本当は読破していません。第一部でGive upします。伊藤計劃のおかげでSFの世界へ少し足を踏み入れる勇気を持ててたのに、円城塔により「おまえにはまだ早い」と門を閉ざされた気分です。あー、『屍者の帝国』へ進む勇気を持てる日は来るだろうか…。
読了日:10月30日 著者:円城 塔