武士はオシャレさん
2012年09月11日(火) 22:49
日本発信四方山話, 東京SAMURAI BEAUTY: When you have some spare time at Haneda airport, you are able to visit and learn how Japanese Samurais were keen to beautify themselves. That was how they show an aura of dignity. The exhibition includes a gorgeous lacquered saddle, a highly fashionable battle surcoat in the late Edo period, and a beautifully designed practical helmet for Yabusame (horseback archery, a sort of).
いつも会期が終了してから紹介して何の役にも立たないってことが多いので、今日は羽田空港にコソッとあるDiscovery Museumで開催中の第八回企画展『武将の美学-威厳の極致-』を紹介します。
北海道から羽田へ戻ったとき、ちょうど良い時間のリムジンバスがなくて、ぽっかり空いた1.5時間の待ち時間をどう過ごそうかと思案していたところでポスター発見。なんか、イカシタ鞍とか、上等な刀とか見せてくれそうな雰囲気だったので行ってみることにしました。ちなみにこの美術館、空港のめっちゃ端っこにあるので、空港内にいてすらも行こうかどうしようかと迷うくらいです。でも入場無料だし、行ってみたらとても空いてるしで、結構おすすめ。
そして写真撮影もOKでした。御所車に四季の花々を組み合わせた花車文様の豪華な蒔絵鞍(写真[1])、江戸時代後期、襟を外側に折り返して固定する“返し襟”が流行った頃の陣羽織(写真[2])、八代将軍徳川吉宗の時代に復興を果たした…とされている(このあたりは敢えて詳しく書くまい…笑)流鏑馬の射手がかぶったとされる朱塗網代騎射笠(写真[3])などなどが展示されていました。
刀もありましたが、中でも目貫(めぬき)の凝ったデザインが素敵だった。お馬さんだったり(写真[4])、コオロギ?だったり(写真[5])。目貫は、刀身が柄から抜け落ちるのを防ぐ目釘を覆う金具で、後には柄を握ったときの手だまりの役目を持つようにもなったのだそうです。柄巻によって大部分が覆われてしまうので実際にはあまり人目に付かないのですが(写真[6]/黒の柄巻の隙間から桜(でしょうか?)の目貫が見えます。分かります?)、コソッとお洒落を楽しむには格好の場所だったのかもしれません。っていうか、武士たちはオシャレさんだったんですねー。
いずれの品も保存状態が良くて驚きます。このDiscovery Museumは、細川忠興や細川ガラシャなどに通じる細川家の至宝を管理する“永青文庫”の常設美術館という位置づけだそうです。元総理大臣の細川護煕氏が理事長です。所蔵する6,000点の美術工芸品と50,000点を超える歴史的文書の中からちょっとずつ小出しにして、日本の歴史を紹介していこうっていう主旨で運営されているみたい。とりあえず今回の企画展は、期待を遙かに上回る見応えでした。10月8日(月)まで開催されているので、旅のついでに寄ってみられては?