2012年3月の読書記録
2012年04月12日(木) 13:23
本&映画の紹介今日も花見へ行かなければならない(もはや義務)ため、今日のブログは3月の読書記録でお茶を濁す作戦と行こう。3月は仕事が忙しかったうえに体調も崩した。それなのにヘビーな本を4冊も読了してかなりの自己満足。4月もこの調子でいきたいと思います。
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:2192ページ
ナイス数:21ナイス
暮らしうるおう江戸しぐさ
お心肥(おしんこやし)を座右の銘にしよう。そして、“うかつあやまり”をできるくらいに心にゆとりを持って生きよう。“忙しい”と言うのは控えよう。江戸っ子の粋で豊かな心意気には、学ぶところが多いようです。
読了日:03月28日 著者:越川 禮子
銃・病原菌・鉄〈下巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎
上巻のプロローグを読んだときには、もっと日本の話も濃く出てくるものと期待したけど、そうでもなかった。中国についても随分とサラッと通り過ぎましたね。とにかくすべては地理的偶然と生態的偶然の賜であった…と、最終章の最後にちょこっとの行で書ける結論がすべて。これ言うために、こんなに書きましたかー。長いっ。全般的には、ぼちぼち勉強になりました。くどいけどね(と、くどくど書く自分もくどい笑)。
読了日:03月26日 著者:ジャレド ダイアモンド
ラウィーニア
章立てがないことがこんなにも辛いなんて…。古典叙事詩『アエネーイス』の作者ウェルギリウスと物語の主人公ラウィーニアとの語らいが、読み終えてみればとにかく大事なのだが、そこがとにかく辛い。進まない。ローマの歴史を知らないから…だよな。聡明にして闊達なラウィーニアが母と同じ轍を踏もうとしているのではないかと逡巡するあたりで、この人の本当の強さを見た気がした。なまめかしくも美しく、弱々しくなりつつも垣間見せる強さ。ローマの発展にこの人が必要だった…んだと思う。
読了日:03月17日 著者:アーシュラ・K・ル=グウィン
教授の異常な弁解 (文春文庫)
まえがきを読んで、「なんだコイツ?!」と思って、絶対に好きになれそうにない先生だ…と思ったのだけど、本文読んでいくうちに、この先生が近くにいたら、ウザイと思いつつ、仲良くしてそうな自分の姿が浮かんできてしまった。わたし達の生活は哲学まみれなんだなー、実は、と妙なところに納得してみたり。
読了日:03月15日 著者:土屋 賢二
銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎
ヨーロッパ人が他の大陸を征服できた直接の要因を要約すると、銃・病原菌・鉄…になるって話が脈々と綴られています。人類の誕生から話がスタートするので、はっきり言って長い。しかし、大陸の地理的関係をまず頭に置き生態系の伝播の流れを再確認してからでないと先へ進めないから仕方ない。そういうわけでやっと上巻終了。萎える前に下巻へ突入します。
読了日:03月13日 著者:ジャレド ダイアモンド
暇と退屈の倫理学
そうそう“なんとなく退屈”なんだよねー、日々。そう、まさに”暇ではないけど退屈している”わけだよ。という感じで、案外すんなり読み進められる驚きの哲学本。「産業は主体が何をどう受け取るのかを先取りし、あらかじめ受け取られ方の決められたものを主体に差し出している」という昨今の消費社会の有り様をビシッと書いてくれちゃっている序章からかなり引き込まれます。モノづくりがお仕事の皆さんにもオススメ。
読了日:03月06日 著者:國分 功一郎
アンダーリポート (集英社文庫)
『身の上話』ほどのドキドキ感がなかった、ぜんぜん。話の展開が読めすぎるせいじゃないかと思う。伏線が伏線になってなくて、オール本線って感じ。ねらってそうしているのだとは思うが、うーん、『身の上話』がよかっただけに残念でした。
読了日:03月02日 著者:佐藤 正午