矢印のお尻の先に一工夫
2011年02月09日(水) 18:08
UXいろいろ, 日本発信四方山話, 東京, サインやUIの話, モノ+コトの話近所のお散歩もしています。江東区内を歩いていると、時おり“町角みちしるべ”という案内板に遭遇します。はじめて写真[1]の案内板に出くわしたとき、「なんか分かりにくいんだよな…」と思いました。この案内板の真正面に立って、「右に行ったら800メートルで夢の島公園。左に行ったら江東新砂郵便局。で、私の後ろには道がないんだけど、この下向きの矢印はどの方向へ進めば潮見駅があると言っているのだろう? 真下に向かって掘り進めってか?」なーんて考えたりして(笑)。
しばらくして別の町角みちしるべに遭遇(写真[2])。また案内板の真正面に立って、周囲の状況を見回しながら確認していて閃きました! いちばん上にある上方向の↑は、この案内板の左側に少し歩いたところにある交差点を右に曲がってまっすぐ500メートル進むと三ッ目通りにぶつかります、という情報を表しているのだ!ということに。ただ上方向の↑矢印があるだけなので、この案内板のすぐ真正面にある道を探してしまいそうになったけど、そんな道はないから、ということは左手前方に見える道のことを言っているのだな、という理解に達しました。
とすると、下向きの↓矢印の意味も見えてきます。真下に向かって掘り進め!ではなくて、ここから右方向へ進んでから右折せよ!ということです、絶対。でも、すぐ見えるところに右折する道が見えないから情報を理解するのに時間がかかりました。1枚目の写真も同様です。肝心の道が目に入らなかったのが理解を苦しめた原因の一つです。
で、わたしにしては珍しく?!ここで改善提案をさくっと用意しました(写真[3])。矢印のお尻の先をちょこっと折ってあげるだけで、今いる地点から左に進んだ後に右折とか、右に進んだ後で右折とかってことをより明確に伝えられるようになります。なんて簡単なお話でしょう。
この案内板を作った人は、矢印の配置を案内板上の右端か左端に寄せることで、そちらの方向へ進んでから右折とか、左折とかっていうことを伝えられると考えたに違いありません。でもそう簡単にはユーザーは理解できないのでした。たかが矢印。されど矢印。ほんの少しの工夫で抜群に分かりやすくなるものですよね。