韓国の優先席マーク

2009年12月23日(水) 00:12

UXいろいろ, アジアのそこここ, モノ+コトの話, 韓国

写真[1]はソウルの地下鉄で見かけた優先席マークです。妊婦さん、けが人さん、そして小さなお子さんをお連れのお母さんに席を譲りましょう! 儒教が浸透した国だからお年寄りには当たり前に席を譲るってことで、優先席マークにはお年寄りの絵がないんですね〜。地下鉄の中で周囲を観察していると、確かにお年寄りに席を譲る若者が多い。譲ることも多いし、空いた席に自分が座ろうとしたときに周囲を見回して、自分より年長さんがいないかどうかを確認する子も多かったように思います。もちろん、全員ではなかったですけど。妊婦さんには譲らないのにお年寄りには譲るっていう光景もみかけました。お年寄りに対する敬意、とても高いようです。

 

[1] 高齢者に譲るのは当たり前 [2] 高齢者アイコンのあるものも

念のため付け足しておきますが、写真[1]の優先席マークは出入り口付近の座席付近に掲示している後付けっぽい優先席マークで、本来の優先席付近には写真[2]の優先席マークが掲示されていました。こちらには杖を持ったお年寄りの絵が追加されています。ソウル滞在中に一度、空いていると思って普通にそこに腰を下ろしたのですが、車両中から冷たい視線が降ってきました。“優先席”ではなくて“専用席”なのかな、もしかしたら。けっこう小心者なので、わたし、居ても経ってもいられなくてすぐに立ち上がり、隣の車両へ移動してしまいました(笑)。

もう一つ、ソウルの地下鉄でとても興味深かったこと。“物売り”が現れるのです。お買い物カートみたいなのを引いて隣の車両から突如登場します。初日に現れたのは包丁研ぎ器みたいなものの売り子(子じゃなくてオッサンでしたが…)で、フライ返しのようなものを売り物の研ぎ器でシャカシャカ研いで、“こんなにすごいんですよぉ〜”とアピールしてました。驚いたことに買う人が複数いてビックリしちゃいましたが、よくよく観ていると買った人はサクラらしく、同じ駅でさりげなく降りていきました。同じ駅で降りたからといってサクラとは言い切れませんが、雰囲気的にサクラと判断して間違いないと思われます。その後も、女性用のストッキングやレギンス、ネックウォーマーなどを売る人に出くわしました。4日間、出くわさない日はなかったから、毎日登場すること間違いなし! 取り締まりはしないんですね。それも不思議。レギンスを買ってるサクラっぽくない女性も見かけましたから、実はけっこう売れているのではないかと思います。だからこそ、継続して商売がなされているんですね。日本ではあり得ない光景だったので普通に見入ってしまいました。同じアジアの国でも違うことがいっぱいです。