韓国の地下鉄を乗り回す
2009年12月20日(日) 23:52
UXいろいろ, アジアのそこここ, サインやUIの話, モノ+コトの話, 韓国韓国はソウルに来ています。早くも旅行熱の再来(笑)。あまりにもあっという間に日本での日々の生活と仕事に追われるようになってしまい、でもそれじゃ〜つまらないってことで、帰国後半年たたずして早くも国外脱出です。でも、少し自粛してお隣の韓国にしました。予想以上の寒さに初日からやられていますが、3泊4日、満喫して帰ろうと思います。年末から年度末にかけての恐ろしいスケジュールのことはしばし忘れて…。
ソウル市内には地下鉄が縦横無尽に走っていて便利です。車窓から町の景色や雰囲気を楽しむことはまったくできませんが、寒空の下でいつ来るとも分からないバスを待つよりも、やっぱり地下鉄でしょう。日本で買ったガイド本についてきたソウルの地下鉄路線図(写真[1])を頼りに、慣れないハングル文字を読み解きながら、というのはウソで、路線図上の駅名と地下鉄車両内の電光掲示板に表示される停車駅名を見比べて”絵合わせ”くらいの感覚でなんとか判別しながら地下鉄を乗り降りしています。
地下鉄は10路線で、新興住宅地方面へ伸びる盆唐線以外は、1号線、2号線、…9号線と番号がついています。路線ごとに色も割り当てられていて(写真[2])車両の床やホームの壁などにはその色を使った情報提示がなされています。そうした工夫も助かるのですが、新参者がいきなり各路線のテーマカラーを頭に入れて活用するのはちと難しいですね、実際には。東京も、丸ノ内線は赤、半蔵門線は紫ってことが頭に入るくらいに使い慣れてしまえば地下を歩くときに色情報が役立ちますが、慣れるまでは結局、路線図とにらめっこということになります。
韓国の地下鉄駅には3桁の番号が振られています。先頭の数字は路線番号に該当します。たとえば、ソウル随一の繁華街“明洞”の駅番号は424番です。“4号線”の“24番目”の駅ということ。わたし達が泊まっているホテルは5号線沿いにありますから、明洞へ行くには536番の東大門運動場駅で5号線から4号線に乗り換える必要があります(写真[3]の路線拡大図参照)。駅番号の先頭が路線番号になっているおかげで、「ここで何号線に乗り換えるんだっけ?」と思ったときに、わざわざ左下にある凡例(写真[2])を確認しなくても何号線に乗り換えるべきかを把握できるっていうのが地味に助かる。見慣れない路線図だと、ちょっと凡例に目をやったが最後。さっき見ていた駅をもう一度探し当てるのにけっこう手間取りますよね? だから凡例を見ようと視線をそらす必要がないというだけでかなり楽チンです。
東京の地下鉄も、たしかサッカーのワールドカップを日韓共同開催するときに、各路線に記号を振って、路線記号+駅番号で各駅を表記するようになりましたよね? でも半蔵門線の路線記号が“Z”ってのがぜんぜん直感的じゃなくて、半蔵門線ユーザーだった当時のわたしは、自然と記号のことを考えないようになりました(笑)。韓国のように路線番号(東京の地下鉄にも路線番号があるんですよ、知ってました? たとえば丸ノ内線は4号線、半蔵門線は11号線らしいです)を先頭に置くっていうのではダメだったのでしょうかね? 10号線とか11号線とかになったら、単純に番号を4桁にすれば良いだけだから路線が増えても問題ないような感じしますけど。日比谷線と半蔵門線で“H”を取り合って、後者をやむなく“Z”にするよりは、数字のほうが直感的だし、インターナショナルだと思うのですが…。でも路線番号より路線名のほうが浸透しているから、今さら路線番号を持ち出すよりも路線名を想起させるアルファベットのほうが分かりやすかろうってことになったのでしょうね、きっと。
とりあえず、韓国の地下鉄路線図、分かりやすくできてましたってことで。でも、車内の電光掲示板に表示される“次の停車駅は…”っていう情報には駅番号が入ってなくて、ハングルと英語の表記だけなんです。せっかく数字で分かる仕組みになっているのに、詰めが甘い感じ。惜しいです。