2022年10月の読書記録
2022年11月11日(金) 10:08
本&映画の紹介10月後半は関西出張&旅行があったにもかかわらず、仕事に追われて『ガダラの豚』三昧で終わってしまった。ガダラの豚めっちゃ面白かったんですよ。久しぶりの一気読み。『カラフル』もあわせて小説4冊になっちゃって、それなのに合計10冊ギリギリ2桁というのはマズイです。仕事が忙しいのです。
『フィンランド 虚像の森』は高くて分厚い本ですが、フィンランドの森の写真が美して癒やされます。あるべき姿の森ではないようですが。『2040 教育のミライ』で日本の教育の今を学び、『発達界隈通信 ぼくたちは障害と脳の多様性を生きてます』で発達障害を持つ人たちの生き様や考え方を学び、『勉強できる子は○○がすごい』でメタ認知を学び……ってことで、小説多めギリギリ2桁だった割に、お勉強本も多くてけっこうお腹いっぱい。
11月も仕事が詰まってまして不安ですが読みましょう。今年もあと2ヶ月。
読んだ本の数:10
読んだページ数:2994
ナイス数:126
フィンランド 虚像の森
日本とフィンランドの森林率や森林面積はほぼ同じで、その多くが戦後、人が手を加えた人工林というのも同じ。つまり学ぶことが多いはずと。しかし本書では「林業先進国」と呼ばれるフィンランド林業の実態が失敗と後悔だらけであることがさまざまな視点で語られます。森を育てる土地を増やそうと排水したことで湖が変わってしまったこと。住処を失った動物たちと、逆に繁殖に拍車のかかったマダニが人間にもたらす影響。森をあるべき姿に戻して後世につなげたいと想う人たちの闘いが報われる日が来ると信じたい。
読了日:10月01日 著者:ペッカ・ユンッティ,アンナ・ルオホネン,イェンニ・ライナ
カラフル
一番気になったのは天使の名前「プラプラ」。自殺なんてアホなことをする前に、悩みの数々と改めて向き合ってみれば勝手な思い込みがあったことや、相手にも事情や想いがあることや、自分にも別の可能性があることに気づけるよと。君のところにプラプラがやってくる可能性はかなり低いから、やり直しはきかないものだと思ったほうが良い。つまり、自殺しちゃダメ。そういう話。「あばよ、小林真。しぶとく生きろ」とか言っちゃってプラプラ良い奴なんだけど、お願いだからその名の由来を教えてくれ笑。2022年のノルマ本20/26冊目。
読了日:10月02日 著者:森 絵都
2040 教育のミライ
自分の子どもに対する親としてのかかわり方や、子どもたち自身の反応や取り組みが詳しく紹介されていて勉強になりました。うちは子どもがいないので、教育界のこと知らなさすぎるのです。あと、子どもを持つ親の本気度を見せつけられました。ダイバーシティと個別最適化が肝になりそうですが、学校サイドの変革はまだまだ時間がかかりそうなので親のがんばりも必至。そうして格差はさらに広がりそうな嫌な予感もしますが、渋学の学園長の「子どもの力を信じる力」がすごくて感動しました。そんな教育者の存在にホッと胸をなでおろすなど。
読了日:10月05日 著者:礒津政明
発達界隈通信 ぼくたちは障害と脳の多様性を生きてます
インクルーシブデザインを考えるための勉強本。「自己中心」と「自分勝手」のちがいを捉えるのってむずかしいけれど、それを幼少期にきちんと教えられるようになると世の中変わりそうだな~と思った。「定型発達者もそんなに変わらない」というのはまさにそうで、全員がちがってあたり前で、「特性であって、障害じゃない」と誰もが自然に思えるようになれば、誰もが「生きやすくなる」。がんばらないと生きられないっておかしいもんね。障害のある無し関係なくみんなが適度にゆる~くがんばっていける社会にならないものか。
読了日:10月09日 著者:横道 誠
勉強できる子は○○がすごい
新書らしい新書でした。徹底的にメタ認知の話。なので、若干くどい笑。でも、読書がメタ認知力のトレーニングに効くというのをはっきり書いてくれていてありがたい。「感情反応」ではなく「認知反応」を促すようにすることが幼少期の教育には大事なようです。子育て中のみなさん、子どもたちのメタ認知を育むには、親自身がメタ認知を理解して使えるようになる必要がありますよね。まず自分のメタ認知を意識するところから。
読了日:10月11日 著者:榎本博明
ガダラの豚 1
2022年のノルマ本21/26冊目。オススメ信じて事前情報ゼロからの読書です。なるほど仏教の話か(なにげにタイムリー)と思ってからの、アル中人類学者と信仰宗教に騙されるその嫁の物語へ。人を騙すってこんなに簡単なんだなぁーと、改めて思った。あと、熱気球は絶対に乗らないぞ!と。次巻の舞台はアフリカだよね? エロ教祖はまた出てくるよね? タイトルの意味が今のところまったくわからないのだけど、かなり面白いので休まず次へ。
読了日:10月15日 著者:中島 らも
60分でわかる! インボイス&消費税 超入門
60分ではわからなかった笑。しおり10箇所くらいについてるし、近々再読しよう。基本的には知っていることばかりだし、たぶんわたしは「適格請求書発行事業者の申請」をするべきなんだと思うけれど、踏ん切りがつかない……。放っておけばあと2回は免税事業者でいられるのに、自分から課税事業者になりたいでーす!って言うかな?みんなどうするのかな?そんなにすぐにクライアントが引いていくことはないと思うし、「免税事業者には仕事出しません」って言われたら「はい、そうですか」で個人的には良いと思ってる。さて、どうしようマジで。
読了日:10月21日 著者:土屋 裕昭
ガダラの豚 2
2022年のノルマ本22/26冊目。アフリカに行くまでと到着直後のゴタゴタがしつこくて細かいと感じつつ、それら伏線の数々が2巻のうちにしっかり回収される。お前、裏切り者だったのか!それにしてもクミナタトゥに着いてからは怒涛の勢い。道満と清川の成長がスゴイし、2人でまさかの少女救出。娘、生きてたのか!再会シーンがちょいと淡白だったけど、アル中の父、なにかと諦めるの早いけど、アフリカの呪術師たちと仲良くしておいて良かったね(それが本職)。ガダラの豚は聖書か…。撮影部隊が水の中で死んでしまったけど、それ?残る謎の数々が最終巻でどう回収されるのか?
読了日:10月23日 著者:中島 らも
名前のないことば辞典 (YUEISHA DICTIONARY)
前半「これを英語で言うならどうしよう?」なんてチャレンジしながら読んでましたが、オノマトペを英語にするの、めっちゃむずかしくて途中で断念。もともと形容詞と副詞の語彙が少ないしな。日本語を学ぶ外国人さんたちもけっこう苦労するところなんだろうな。ニュアンス教えるほうもむずかしそう。キッチンで火の番をしながら読むのにほどよい緩さと内容でした。頭にはいまいち残ってませんが笑。
読了日:10月27日 著者:出口かずみ
ガダラの豚 3
2022年のノルマ本23/26冊目。プロローグで隆心師が炎の中に見たのは大黒だったそういえば。彼は大生部一家を救うために現世にとどまられたわけだ。そして命がけで闘った相手はバキリじゃなくて弟子のほう。大黒だもの。1巻では救世主だった馬飼が薬とサブリミナルで悪魔になってしまって、父ちゃん蹴られていきなり戦線離脱っておいっ笑。母ちゃんと弟が奮闘してやっと屋上にたどり着いたところで追い上げる父ちゃん、力を受け継いでいたのはワシでした!ってことですんごい技を出してきた。娘が母を思い出したところでやっとひと息。エロ教祖の復活がなかったのがすこし残念。
読了日:10月30日 著者:中島 らも