見どころを伝える標識
2020年08月13日(木) 17:44
UXいろいろ, 本&映画の紹介, ヨーロッパ所々方々, サインやUIの話, スウェーデン- ROAD SIGN LEADING TO A PLACE OF INTEREST
- This icon tells people traveling through Sweden that a national heritage, a place of interest in other words, is nearby. And, it should look familiar with Mac users, as it seems to be the origin of the icon placed on its command key. The icon used to be the Apple logo first, but Steve Jobs didn't like it and ordered a graphic artist to redesign it. The key leads users to hidden commands, as the road sign leads travelers to unseen places of interest.
車であちこち走り回っていて青看にこのマーク↓を見かけたら、寄るかどうかを相談しよう!の合図です。
National Heritage、かんたんに言うなら「見どころ」の存在を道行く人たちに知らせる交通標識のひとつで、いつも探しているNaturereservat(自然保護区)はもちろん、なんとか城とか、なんちゃら博物館みたいな観光客が食いつく代物はだいたいこの標識で案内されています。こんな風に↓。
このマークを見て、「はて、どこかで見た覚えがあるな~、どこだっけな……?」と思った人はおそらくMacユーザーです。Macユーザーなのに欠片もピンとこなかったという人は、キーボードを見てみてください。
ほら、そっくり。スウェーデンの交通標識をもとにデザインされたらしいです。
1980年代前半、コマンドキーがアップルコンピューターに搭載された当初はAppleのロゴがそのままコマンドキーを示すアイコンとして使われていたそうな。で、Steve Jobsが「デザイナーの怠慢だ!」と怒ったとかなんとか(知らんけど)。そして、Susan Kareというグラフィックアーティストがデザインをやり直すことになり、世界中で使われているシンボルマークを手当り次第に調べていてたまたま見つけたのがスウェーデンの交通標識で、なんかピンと来ちゃったらしいです。
「place of interest = 見どころ」へと人びとを誘うシンボルとして使われているところが、隠れたコマンドへとユーザーを誘う機能にちょっと通じるものがあるとSteve Jobsもいたく気に入ったそうで、めでたく採用となったみたい。そんなエピソードの出典はこちらの本です。読書中も、スウェーデンネタには敏感なのだ。