市営公園を24時間封鎖!

2020年04月29日(水) 18:50

UXいろいろ, ヨーロッパ所々方々, Skåne, スウェーデン, マチとヒトの観察
CITY PARK IS TO BE CLOSED FOR 24 HOURS
On the last day of April, Swedes make a bonfire to exorcise spirits of the dead and to be ready for welcoming the summer. In Lund, many students seem to get together at the city park for that event every year, and the municipality has decided to close the whole park for 24 hours to block such a big gathering under this pandemic situation. I wonder how the huge open-air park could be blocked down, and it might make people to find just an alternative location. Let's see how it works, but for those who just want to enjoy being close to the nature and walk around, the botanical garden is now the high time to see a beautiful carpet of tulips!

5月1日は夏の訪れを祝う日です。スウェーデンの祝日。その前夜祭が、Valborgsmässoaftons(ヴァルボリスメッソアフトン)または略してValborg(ヴァルボリ)と呼ばれます。かがり火を焚き、生者の間を歩き回るといわれる死者と無秩序な魂を追い払って(Wikipediaより)すっきりメーデーを迎えるための儀式が行われます。

その儀式、というか行事は、Lund(ルンド)では「siste april(“4月最後の日”の意)」と呼ばれていて、学生有志が市営公園の広場で盛大なかがり火を焚くのが習わしらしいです。去年、この時期を南スペインで過ごしてしまい見逃したので、今年こそ!と思っていましたが、コロナ騒ぎのおかげで中止……というか、正式な主催者がいるイベントではないので行政としても中止命令を出すことができず、しかし放っておけばかならず学生たちが大勢集まって騒いでしまうことも予想されるため、苦肉の策としてなんと市営公園を24時間封鎖!という英断がくだされた模様です。写真は昨日のものですが、市の中心部側にある入り口には、ゲートの設置が進んでいました[2][3]。しかし、ここはすこし「入り口」っぽくなっているからゲートでなんとかなるけれど、広大な屋外空間の出入りを封じることなんてできるのだろうか?

[1] 4/30は公園を封鎖! [2] ゲート設置中! [3] 庭師とかは入れるっぽい

ここを閉じても他の公園とか広場に移るだけなのではないか?という懸念もありますが、行政からの「禁止命令」ではなく「要請」に従って一人ひとりが良識ある行動を取れるのがスウェーデンに暮らす人々である!という倫理観を呼び起こすことでValborgをなんとか無事に乗り越えようとしています。

公園の散歩を日課にしている人たちには辛い24時間になりそうですが、今なら植物園のチューリップがきれいに咲き誇っているので、そっちに行くと良いですよ。

植物園ではチューリップが満開!