地盤沈下に苦しむ美しい町

2020年01月08日(水) 19:36

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BEAUTIFUL TOWN WITH SUBSIDENCE DAMAGE
We drove through Denmark to visit some German towns at the end of 2019, and first visit was a beautiful town, Lübeck. Once you walk around the old town, it's so obvious that the area suffers from subsidence damage. As I am from an earthquake-ridden country, it's pretty amazing to see such buildings and houses that don't stand upright.

2019年の末に車でドイツまで行ってきました。スウェーデンからÖresundsbron(オーレスンド橋)を渡ってデンマークへ行き、Rødbyhavn(レズビュハウン)という町から出ているフェリーに乗って、対岸へ渡ったらもうドイツです。フェリーに乗るまでが2.5時間、そしてフェリーでの移動が1時間弱という感じでした。思ったよりも近かった。

ドイツ最初の目的地は、 ハンザ同盟の盟主として繁栄を誇った町Lübeck(リューベック)です。運河の中州に浮かぶ島全体が旧市街になっていて、ユネスコの世界遺産にも登録されています。歴史的建造物とそれらからなる旧市街の風情を大切に慎重に守っている町にとってのいちばんの脅威は地番沈下のようです。ちょっと歩くだけであちこち歪みまくっていることがわかりました。建物の崩壊を免れるべく支え合っていたりします[1]。ドアや窓枠を見ると歪んだ状態がよくわかります[2]。

[1] 倒れないように支え合う [2] ドアや窓枠で歪みがわかる [3] この門も傾いているらしい

旧市街の入り口に佇むホルステン門[3]は傾いているし、その脇に建ち並ぶレンガ造りの倉庫群も、特に左から3棟目の傾き方がハンパないです(写真↓)。

ホルステン門の脇にある赤レンガ倉庫群。左から3棟目がめっちゃ歪んでます

最上階だけシャキッと直立しているので、補強工事済みということなのでしょうかねー。地震の心配がない国は良いなーと羨ましく思いつつ、しかしこれだけ歪んでると地震じゃなくても崩れてきそうでコワイ。でもとても美しい町でした。