2017年3月の読書記録
2017年05月04日(木) 15:50
本&映画の紹介GWの旅行の話を始める前に、今さらながら3月の読書記録をコソっと挙げておこう。まさかの目標未達成なり。しかし、年度末で死ぬほど忙しかったから…、単純に仕方ないよ、時間がなかったんだから…、それなのに『逝きし世の面影』なんて600頁超だし…。ちなみにその『逝きし世の面影』は開国直後の日本と日本人を客観視することに興味を持てる人にはお勧めです。勉強になります。でもホントすごい厚さなので紙で買う人は覚悟が必要です。
読んだ本の数:7
読んだページ数:1769
ナイス数:30
How to Design いちばん面白いデザインの教科書
デザイナーになるつもりはないし、なれないと分かっているし、だから急に“教科書”とか読んで自分でも変な感じ。とりあえず写真のところは趣味の範囲でも勉強になったし、考え抜かれたユニバーサルデザインフォントのスゴサに感動したし、“面白い”というタイトルには納得がいきました。いちばんかどうかはよくわかりません。
読了日:03月02日 著者:カイシ トモヤ
逝きし世の面影 (平凡社ライブラリー)
【一万円選書⑧】 2月中に読み始めたのだが、なんといっても600頁の長編。ぶ厚い。3月は年度末だから忙しいっていうのに、こんな手強いのを読み始めてしまった自分を悔やむ。それにしても良本だった。“異文化とは実は異時間だったのである”とは言いえて妙。開国直後の日本を訪れた西洋人が目にした日本と日本人の姿は、彼らが忘れてしまった少し前の自分たちの姿であったと。そして今、我々はやはりかつての自分たちの姿を忘れ、享受する文明社会こそが最良と信じて疑わない。正しい道を歩んできたのだと信じたくて仕方ないのだった。
読了日:03月04日 著者:渡辺 京二
ウンと楽しいトイレの過ごし方
むかーし、むかし、まだ結婚して間もない頃だったかな…、外出先で旦那のトイレを待つ回数や時間が長くて、これは私の人生にとっては途轍もないロスタイムだ!とか言って、大喧嘩をしたことがあったっけな…(笑)。一生のうち、人がトイレで過ごす時間はおよそ3年なんですってよ。絶対に旦那のほうが長いと思ったりなんかするわけだが…。とかいう、どうでもいい話やクイズが小気味よく紹介されています。愉快です。
読了日:03月11日 著者:ヒュー・ジャスバーン
聞くスキル聞き出すスキル 顧客の心理を読み解く
コールセンターのトレーナーさんが書いた本。リサーチでいうところの聞くスキルや聞き出す技術というのとは異なる部分が多いです。聞き出す目的が違うのだから当たり前で、注意すべきことも違ってくる。そういうことを確認させてくれる内容でした。でも、“人の話を聞く”というベースは一緒なので、自主トレーニングや指導の方法には学べるところがあったかな…。今年のセミナーで少し取り入れてみる…かもしれない。
読了日:03月18日 著者:藤木 健
ビジネスをつくる仕事 (講談社現代新書)
珍しく旦那のおすすめ本。旦那がやりたい仕事と、私がやりたい仕事はやっぱり違うということを再確認した春…(笑)。彼はやはり”ビジネスをつくる”くらいデカイことを、なんとなくぼんやりとでも懐で温めながら日々の仕事をしているのだな…と。わたしはそんなたいそうなこと狙ってない。器じゃない。でも、大きいことを目指して企んで行動してくれる人たちとユーザーの間で、ちまちまリサーチを繰り返していきたい。それで充分に楽しくて満足なのだった。これからも黒子でがんばります。まったく本の感想になっていない…笑。
読了日:03月26日 著者:小林 敬幸
仕掛学
なんとなく先を越された感じである(笑)。ユーザビリティ屋としては、こうした仕掛けのあるなし、良し悪し、要改善点や素晴らしい点などに“気づく力”を養うことが重要で、そのトレーニングとしてネタ集めをしよう!、ほにゃらら日記を書こう!というのをあちこちで言ってきたわけでして、なるほどこれを作る側の“仕掛け”視点で分類とかしちゃって、学問にまで昇華させている。素晴らしいです。私が持っているネタも提供したくなっちゃいましたが、もったいないのでしません(笑)。うそ。機会があれば共有して議論したいくらいです。
読了日:03月29日 著者:松村 真宏
旅のラゴス (新潮文庫)
やっと読みました、ラゴスの旅。すごい世界観。すごいスケール。すごいラゴス。愛もあるけど裏切りもある。平和もあるけど闘いもある。奴隷になったり、王になったり。ラゴスの旅…というか、人生、忙しい。氷の女王に、逢えたかな…。逢えてほしいような、ほしくないような、そんな読者の気持ちに応えるかのようなぼんやりとしたラストでした。ラゴスの旅はつづく。わたしの妄想もつづく。旅に出たい。
読了日:03月31日 著者:筒井 康隆