峠の棚田をお散歩

2014年09月22日(月) 16:32

UXいろいろ, 日本発信四方山話, 新潟, ヒトについて, モノ+コトの話

WALK ALONG RICE TERRACES: We had a beautiful morning without a cloud in the blue sky, and enjoyed walking along the rice terraces with golden rice harvest. The area, Echigo-tsumari, provides an opportunity for city dwellers to sponsor the farmers to keep and inherit the agriculture and rice terraces, which would also allow them to experience the joy of farming and harvesting. What’s needed is to give a push at the right time, maybe at the time of enjoying this beautiful view or in the next spring when a new cycle starts.

 

[1] 真っ青な空とススキ。秋です [2] ススキの向こうに棚田 [3] 朝露が乾く前にお散歩へ
[4] 峠の棚田は脱皮する家からすぐ [5] 稲が黄金色に輝く季節です [6] 実るほど頭を垂れる稲穂かな…
[7] 峠の棚田を見下ろします [8] ぐんぐん坂を下り… [9] 峠の棚田を見上げます

脱皮する家で目覚めた朝、朝露が乾く前に峠の棚田をお散歩しました。頭上には素敵すぎる青空。黄金色に輝く田んぼを両脇に見ながらスーツに革靴で歩を進める男性陣の背中を見て、いつもスーツでいなければならない仕事を選ばなくて本当によかった…とぜんぜん関係ないところにも喜びを見いだせる気持ちのイイ朝になりました。

高齢化や過疎化で担い手のいなくなった棚田を維持継承するために、越後妻有の松代地域では里親制度を設けているそうです。まつだい棚田バンクに出資すると、棚田の保全に参画し、収穫したお米の配当を受け取れるという仕組み。年間を通じて農作業のお手伝いに参加できるというのも大きな売りのひとつと言えるかもしれません。毎月のように足を運び、浸種や代掻き、溝切りに草刈りといった農家の皆さんの知られざる苦労をすべて体験することもできるんだと思いますが、実際には田植えや稲刈り、そして収穫祭といった農業のオイシイところだけをつまみ食いする感じになってしまうんだろうな…と思うと少し申し訳ないという気持ちが芽生えて申し込みを躊躇する自分がここにいる…。

それに、いま申し込んでも里親(棚田オーナー)になれるのは2015年度なので(いきなり収穫から参画するようなズルイことはできないのだ)来春まで少し考えよう…とか思ってしまうと、次の春が来る頃には棚田のことはキレイさっぱり忘れて申し込みをし忘れるという容易に想像できる今後の展開です(笑)。黄金色に輝く田んぼを見て盛り上がったこの瞬間に背中を押してくれる“何か”が欲しい、とエクスペリエンス屋は思うのでした。あるいは、春に思い出させてくれる仕組みでもイイかもしれないですね。