カプセルホテルデビュー
2010年09月30日(木) 14:27
UXいろいろ, 日本発信四方山話, 京都, モノ+コトの話京都に寄ったいちばんの目的は、Good Design Expo 2010(グッドデザインエキスポ)の展示で見かけたナインアワーズというカプセルホテルに泊まってみることでした。
(1時間のシャワー)+(7時間の睡眠)+(1時間の身じたく)= 9時間の滞在
このコンセプトをもとに、ビジネスマンのニーズに焦点をあてて作られたお洒落なカプセルホテル、それがナインアワーズです。京都の繁華街、河原町の駅から徒歩5分くらいのところにありました。9時間を超える滞在は一律4,900円です。この立地にして、このお値段。これはビジネスマンだけではなく、国内外からの観光客をターゲットにしても全然やっていけそうな感じですよね。でも、従来のカプセルホテルと比較すると若干お高めっぽい。東京なら2千円台のところもあるようなので…。
さて、チェックインです。平日の夜8時頃でした。その後コンセプトどおりに、1時間くらいゆったり時間をかけてシャワーを浴びたり、メイクを落としたり、髪を乾かしたりしてからカプセル#505へ向かいました。5階の扉を開けると、ずらずらずら〜っとカプセルが並んでいて、ポツ〜ンと一ヶ所にだけ仄かな灯りがついていました(写真[1])。なんと貸し切り状態です。おかげで遠慮なく写真を撮れました。
カプセルの広々感をお伝えするために、中に寝っ転がって入り口の方を撮ってみました(写真[2])。けっこう広そうでしょ? 私は身長168センチくらいで、女性にしては大きなほうだと思いますが、めいっぱい伸びをしても足が出るようなことはありません。寝返りも楽勝でうてました。起き上がって腰掛けても、天井に頭がつくようなことはなく、圧迫感もありません。
カプセルの内壁は清潔感漂う白一色(アイボリーっぽく見えるのは灯りのせいだと思います)。リネンも真っ白で清潔だし、下に敷いてあるとおぼしきマットも柔らかすぎず、堅すぎず。枕も同様で、本気で快適な寝床が用意されていました。かなりの驚き。
“寝るだけの空間を提供する”というのもコンセプトの一つなので、カプセルの中でテレビを見たり、ラジオを聞いたりすることは、自分で持ち込まない限りできません。枕元にコンセントが一つ用意されていたので使えないことはないですが…。枕の上あたりに見える(写真[3])、黒色のブーメランのようなところにコンセントやら目覚ましを設定するためのボタンやらがあります。目覚ましは、音ではなくて、ライトが付く仕組み。こういう空間では音を鳴らして起きるわけにはいきませんよね、確かに。だから、音ではなく光で健やかに目覚められるようになっていました。時間をセットしておくと、その時間をターゲットにカプセルのライトがじんわり付いていくという仕組みです。我が家で愛用しているオランダ生まれのWake-up Lightと発想は一緒。でもやっぱり、めちゃくちゃ大事な仕事が翌朝に控えているときとか、光だけの目覚ましだと心配でおちおち眠れそうにありません。眠れないということは結局起きられるということなので、絶妙だと言えなくもないですが(笑)。
就寝間際、少しウトウトとし始めた頃に他のお客さんが登場した気配がありました。フロアへ入るためのドアを開け閉めする音はさすがに聞こえるので「誰か入ってきたな…」ということは分かりました。その後、多少ゴソゴソしている感じはありましたが、私の安眠を妨害するような音や気配はほとんどゼロ。「きっと少し離れたカプセルを割り当ててくれているんだろうな〜、こんだけ空いているのだから…」と思って一晩ぐっすり眠りまして、明朝カプセルの外に出てビックリ。もう一人のお客さんは思いっきり隣のカプセルにて就寝中でした。ホント、これだけがら空きなのだから何も隣にしなくたって…。
まぁしかし、隣のことを気にせずグッスリと眠れる作りだということはよく分かりました(笑)。