翻訳本、出ました!

2012年07月11日(水) 19:35

UXいろいろ, 本&映画の紹介, リサーチャーの知恵袋

COMMUNICATING DESIGN: You are now able to find the 3rd book which has my name on the book cover as a translator. This is all about the documents we create during the process of designing web sites and smart phone applications.

よーし、そろそろ印税なるものが入ってくるはずだから、ここで一つ、売上に貢献するポストでもしておこー。訳者として名前の載っている本がマイナビから発売になっています。邦題は『Webサイト設計のためのデザイン&プランニング~ドキュメントコミュニケーションの教科書』となりました。ちなみに原著は、アメリカは東海岸で活躍するユーザーエクスペリエンスコンサルタントの Dan M. Brown氏が著した『Communicating Design Second Edition』です。

 

遡ること約3年。翻訳を始めたのはPalo Altoで呑気な専業主婦生活を送っていたときでした。1冊訳すのに3年を要したってワケではありません。第一版の翻訳を終えて、そろそろ出版に向けて校正でも始めますかね~ってときに、原著のほうの第二版が近日出版になるっていう驚きの連絡が来て、おまけにちょこっと誤字脱字を直す程度ではなく、ごっそり書き直すレベルの版替えだって言うから、目が点になるどころか、しばらくの間、遠くしか見つめられませんでしたよ(笑)。結局、ほとんど一から翻訳もやり直して、やっとこ出版に漕ぎ着けたというワケなのです。お疲れ>自分。そして、監訳の佐藤伸哉さんと編集の角竹輝紀さんには毎度、お世話になりました。途中、いろいろありましたけどね…(ふふふ)。それにしても、すごい素敵な緑の本にしていただいて(色かよっ!)、装丁とても気に入っています。

ちなみに内容は、Webサイトやスマホアプリの制作過程で必要とされるダイアグラム(図)やデリバラブル(成果物)を作成するときの要点やコツや手順、完成形を他者と共有するときの注意点やストレスの置きどころを、豊富な事例とともに紹介するものになっています。アメリカの大学では、テキストとして使われているらしいです。このボリュームをわずか1年で学んでいるんかいな?と軽く驚異を覚える分量です。ドキュメントなんて省略していこうぜ!という風潮が昨今は強いかもしれませんが、省略するにしても、縮小するにしても、基礎を押さえておくことは重要です。ドキュメントを作ったり、受け取ったりする立場にいる方々には、ぜひ手元に置いていただきたい一冊です。