2012年2月の読書記録
2012年03月31日(土) 07:36
本&映画の紹介もう3月が終わるっちゅうねん。だから急いで2月の記録を残さねば…。 2月も忙しかったけど、仕事での外出が多かったから電車読書が進みました。『スパイのためのハンドブック』と『身の上話』がオススメです。どちらも別の意味でスリル満点。ドキドキしたい人にオススメ。
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:2696ページ
ナイス数:18ナイス
日本中枢の崩壊
全般的にかなり面白い。国の危機的状況が赤裸々に並べ立てられて少しビビるけども…。内側からこれだけの批判をメディアを介して発信する勇気と行動力は見上げたものだが、実名を伏せて、当時の役職でのみ語られる人がたびたび登場する点に少し疑問が残る。訳あっての対応かもしれないが、実名出す人と出さない人の差がよく分からない。どちらかに徹底すべきだったのでは?と思う。が、役職のみで語られるとコロコロ変わり過ぎてて激しく分かりにくくなるとも思う。
読了日:02月22日 著者:古賀 茂明
身の上話 (光文社文庫)
怖い話だった。やはり身に余る大金は人をおかしくするんだな…。「それにしても誰に語ってるんだよぉ~」という謎を早くすっきりさせたくて、と思いながら読んだらあっちゅー間に読み終わる。謎が解けたときにはストンと落ちる。佐藤正午、はじめて読んだけど凄いお好みかも。解説者がこれまたべた褒めしている『アンダーリポート』を速攻でポチッと。楽しみ。
読了日:02月17日 著者:佐藤 正午
ディズニーと三越で学んできた日本人にしかできない「気づかい」の習慣
『江戸しぐさ』は「仕草」ではなくて、「思草」と書くんだそうな。江戸は人情の町。なるほどねー。ということで、江戸しぐさについての本を読むことにする。そっちの方が面白そう。本書自体は、まーまーかな。よくある自己啓発本の類で、よく言われていることのオンパレード。まー、頭では分かっていてもなかなかできないその“気づかい”をどうやって実現していくかってことが大事なわけで、本書によると、結局は自分で意識するしかないってことになる。分かってはいるんだよ、分かっては…。
読了日:02月11日 著者:上田 比呂志
ちいさいモモちゃん (講談社文庫)
子どもの目線と親の目線が絶妙に絡まり合って、ファンタジーのような、ドキュメンタリーのような、深ーく考えさせられる物語になっている。子育て中のママが読んだら、グッときたり、ハッとしたり、微笑んだり、涙したり、きっと忙しいに違いない。そういう経験、わたしもしてみたかったかも…。
読了日:02月10日 著者:松谷 みよ子
走ることについて語るときに僕の語ること
無心になれるところまで走ってみたく(ちょこっと)なった。私が走るときは、仕事のことや習い事のことや、考えなければならないことを意識的に考えて時間を潰してる感じ。そういうんじゃなくて、無心に走るってどういうことだろ?距離をのばせばそういう瞬間を体験できるのかな? さすがは世界の村上春樹。深イイ読み物に仕上がっていました。
読了日:02月06日 著者:村上 春樹
夢と欲望のコスメ戦争 (新潮新書)
女子の歴史。美白ブームは永遠かな…?! これまでの変遷を学ぶには良本。さしてコスメやメイクに興味を持たずに生きてきたつもりなのに、しっかりすり込まれてきていたことに驚く。やっぱり心のどこかで気にしてきたってことでしょうか?
読了日:02月05日 著者:三田村 蕗子
なぜ年をとると時間の経つのが速くなるのか 記憶と時間の心理学
記憶についての研究がどう変遷してきたのかをまとめて学べる良書。研究者による研究内容だけではなく研究者個々人の取り組み方や苦悩まで立ち入ったところまでまとめてあるので読み物としてもまーまー面白い。でも研究の話はどうしても堅苦しいからタイトル買いすると読み進めるのが大変かもね。年をとると時間の経つのが速くなるのは…だよね、そうだよね、と腑に落ちる感じ。でももったいないからここには書かない。
読了日:02月03日 著者:ダウエ・ドラーイスマ
さよなら!僕らのソニー (文春新書)
著者はすごくソニーを愛している人。“昔のような期待をソニーにはもうしないぞ”っていう決意表明をしてやったぜぃっていう愛情の裏返しが一冊に凝縮されています。ソニーの歴史がよく分かる。創業者お二人は、アグレッシブにベンチャー事業を起ち上げて貧乏脱出セレブの仲間入りを果たした…と勝手に思っていたのですが、実は元々お坊ちゃまだったんですねー。創業当初はしっかり大物に守られていた。へー。それはともかく、ソニーには何とかガンバッテもらわないと少々困る。わたしはまだ「さよなら」と言えない。
読了日:02月02日 著者:立石 泰則
スパイのためのハンドブック (ハヤカワ文庫 NF 79)
面接試験の心得とか、普通人にもおおいに参考になる。文字通り命懸けの仕事につこうとする人に対する助言な分だけ凄みがある。マフィアの本を読んだときと同様、サラリーマンの仕事なんてぬるいってことがよーく分かった。あ、でもスパイもサラリーマンっちゃ、サラリーマンみたいだけど。命をかけて国に尽くす仕事をした人に対する引退後の処遇はヒドイようだ。契約書も守秘義務優先で交わされないから、買いたたかれて終わり。むごい。でも、自分の身は自分で守ろう、どんなときも。
読了日:02月01日 著者:ウォルフガング・ロッツ