二度目のEPICの感想

2011年09月26日(月) 23:04

UXいろいろ, アメリカ縦横無尽, イベントの話, ボルダー

TENDENCY OF A (RESEARCH) CONFERENCE: When a conference is about or inludes any kind of “research,” I think most papers become to talk about either inhouse politics (current and future role of researchers and how to market the necessity of research) or case studies (proposal of a new research method and the way of reporting). However, EPIC seems to be trying to do something “new” every year, which is very appealing and fun, I think.

今年は二度目のEPICでした。去年、開催地が東京だということで気楽に参加したら、すごく勉強になったので、今年も行ってみたわけです。開催地がBoulder(ボルダー)というのが大きな後押しとなりました。ちなみに2012年は、Savannah(サバンナ)だそうで、かなりそそられない(笑)。年に最低一回は国際学会へ(お金の続く限りは)行くようにしています。目的は、勉強と営業と気分転換って感じかな。割合は2対3対5。気分転換重要。どの学会に行くかは、前年の収入の状況と開催地で決める場合が多いのですが、完全異業種の学会に潜り込むような失礼なことはできないし、お金ももったいないので、結局、リサーチに関連する学会を中心に行き場を探すことになります。

これまで、CHI、UPA、IAサミット、そしてEPICなどに参加してきましたが、改めて振り返ってみると発表内容を分類できそう。リサーチを(大々的にあるいは部分的に)担う人たちは、ユーザビリティスペシャリストだったり、エスノグラファーだったり、インフォメーション・アーキテクトだったりと、肩書きも様々。フォーカスするところは少しずつ違っていますが、しかし結局やっていることは似たり寄ったりです。もちろん、モノづくりの上流でやる調査と下流でやる調査は質も狙いも手法も違いますが、守秘義務を守りつつ、公の場で発表できる内容でかつ参加者の共感を得られやすいものとして学会という場で共有されるのは…


・自分たちの役割と今後への展望
・他部署や他社への売り込み方


という社内政治やポジショニングの話か…


・リサーチ結果の見せ方
・リサーチ手法の提案


に関するケーススタディのいずれかが中心になるようです。さらに言うと、調査結果がどんなモノづくりに活かされたのかとか、調査を経てどんなサービスやイノベーションが生まれたか…といういちばん美味しいところの話はカットされるのも常。どこの企業も、そこまでお気楽に情報を開示するようなことはしてくれません。発表された内容からエッセンスを拾って、自分たちのおかれた状況に取り入れてみて、試行錯誤をして、翌年は自分たちのケースを発表するっていうそんな流れを各学会で感じます。EPICも例外にあらず。二年連続参加してみての感想です。それでも、PechaKuchaプレゼンテーションやワークショップに全員が参加できるプログラム構成だったり、ちょこっと新しい試みを毎年少しずつ足してみたり(今年はUnPanelと題するインフォーマルなパネルディスカッション(三枚目の写真がその様子です)やConfession(告白)ボックスの設置などがありました)と、EPICならではの特徴や楽しみを追加しようという努力がみられて、毎年、型どおりのプログラムをただ場所を変えて実施するような学会に比べると好感が持てるし、単純に楽しいでーす。

 

[1] ランチ待ち行列 [2] ガラディナーを待って歓談中 [3] UnPanelの様子