掃除時間を確保するための小技
2011年04月08日(金) 14:24
UXいろいろ, 日本発信四方山話, 神奈川, モノ+コトの話ハイアットリージェンシー箱根リゾート&スパが、昨日ご紹介した掃除のおばちゃんとの楽々コミュニケーションシステム(と、勝手に命名させていただきました)を導入しているのには大事な理由があると思います。もちろん、掃除のおばちゃん(お姉さんかもしれません…)が、掃除すべき部屋を簡単に見分けられるようにすることや、朝早くからドアをノックしまくって、お客様に不快な目覚めをお届けするようなことがないようにすることも大切な配慮だと思いますが、掃除を効率よく済ませることがハイアットの提供する二つの大きなサービスを支えているというのがポイントです。
一つ目のサービスは、チェックアウトタイムを12時に設定しているという点。温泉旅館やホテルの多くでは10時か、遅くとも11時にはチェックアウトさせられるのが普通ですが、ここでは12時までゆったりと過ごすことができます。せっかく温泉でほっこりしたのに、朝が忙しないとちょっとガッカリしますよね。12時まで居させてくれると、とても得した気分になります。さすがハイアット、よく分かっています。
一方、出るときはゆっくりしたいけど、入るときはなるべく早く…と思うのが人間でして、チェックインタイムに関係なく、早く着いたら早く部屋に案内して欲しい!と贅沢を、言わずとも思っているのがお客様です。わたしの知る限り、ハイアットに限らず多くのホテルができる限りの対応をしてくれているとも思います。でも、そのためには、部屋の掃除が済んでいないとならないわけで、前の日のお客様が12時まで部屋を使うとなると、掃除係は尋常じゃないスピードと効率で掃除をしなければなりません。大変ですね…。あまり無理をすると、掃除が行き届かなくなって、別な不快感をお客様に与えてしまう危険性がありますから考え物です。“掃除のおばちゃんとの楽々コミュニケーションシステム”があれば、掃除の係が空いている部屋を効率よく突き止めて、ちゃっちゃと掃除にかかれます。これだけで随分とロスタイムが少なくなりそうですよね。考えられています。
で、もう一つ感心したのは、併設のスパIZUMI(写真[1]/もらってきたパンフレットの表紙)が提供するビフォアチェックイン&アフターチェックアウトトリートメントというサービスの存在です。80分のトリートメントは、内容にもよりますが通常は20,000円〜25,000円という贅沢価格。でも、チェックイン前またはチェックアウト後の時間帯であればそれが15,000円になる(写真[2])ってーから、女子なら飛びつく、絶対に。そんなお得感満タンのサービスを提供することで、早く到着しても急いでチェックインする必要のないお客様や、朝も12時までまったりすることなく、早々に チェックアウトを済ませてくれるお客様を増やす。そうして、掃除にかけられる時間をさりげなく確保しているのです。すんごい考えられています。
念のため書き添えておきますが、このお得なトリートメントサービスは平日限定なのでご注意ください。
さらについでにもう一つご紹介しちゃいますが、外国からのお客様が多いハイアットでは、慣れない日本の温泉を、外国人にも気軽に、しかしきちんとルールを守って楽しんでもらえるようにと英語の温泉利用ガイド『HOW TO USE THE ONSEN』を用意しています(写真[3])。湯船に入る前に身体を洗おう!とか、脱衣所へ戻る前にタオルで身体の水分を拭き取ろう!とか、湯上がりには水分を取ろう!とか、がイラスト付きで案内されています。よく出来てます。
ハイアットリージェンシー箱根リゾート&スパは本当にオススメ。料金はお高めですが、払った分の満足は絶対に約束してくれます。それに自家発電システムもあるそうなので、計画停電もなんのその。あんなことや、こんなことを忘れてしばしリラックスしたいという方は、ぜひ足をお運びください。