檀家なし寺院の収入源

2022年11月01日(火) 08:41

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BUSINESS MODEL OF A TEMPLE
If you stay at a temple lodging, you are kind of forced to participate a daily devotional exercise in the early morning for an hour. No worry. You are awakened by a big sound of a bell 10 minutes prior to its starting time. After the exercise, we were introduced to the innermost sanctuary with lots of spirit tablets who stayed the lodging in the past and asked the temple to hold a mass after their death. Oh, I see, and here is a list of charges if you are interested in it. It seems cost quite a lot, but this is how the temple has earned to survive in Mt. Koya.

高野山別格本山 總持院の前庭に見事な藤の木がありました(下の写真の右端にチラリと写っています)。花の季節に行くべきだったかも。

細部の装飾も見事で、一枚板からつくった椅子とかいうお宝にも座らせてくれたりして、由緒正しく長く続くお寺さんの資産はけっこうスゴイのだろうな……などと俗世の銭勘定をしてしまう煩悩まみれのオバサンも快く泊めてくださる宿坊です。

チェックインのときに、翌朝の勤行についての説明がありました。「あちらの白壁の奥に本堂がございまして、毎朝6時から1時間のお勤めがありますのでご参加ください」と柔らかく案内されます。

わたしはお勤めエクスペリエンスも楽しみにしていたので出る気マンマンだったのですが、「めんどくせー」という心の声を顔に出した旦那に向かって、「椅子をご用意しておりますので正座の心配はございません」と、やんわり「君も来なさい」と言われたりしてました笑。「勤行の後、30分ほど住職のお話がありましてからご朝食になります」と説明が続きました。

で、翌朝に話は飛びますが、なんと5時50分頃に鐘がぐわ~んとか鳴って、しっかり起こしてくださいます。聞いてない笑。

本堂の写真はさすがに撮りにくかったのでなし。ギラギラしていました。読経を聞きながら無心になろうと努めましたが仕事のこととか考えちゃってダメ。むずかしい。あと、お坊さんってリズム感がないとなれないな~とか。住職のお話は「今を精一杯に生きなさい」って感じ。超要約。興味深かったのはその後です。朝食の準備ができましたくらいのタイミングで2番手か3番手くらいと思しきお坊さんが登場。それを見て、住職が話を締めるという連携プレイ。「よし朝食だ!」と思ったら、「本堂の奥の間へご案内します」とか言われて軽くずっこける。でも、寺の営業はここから重要でした。奥の間にはお位牌がところ狭しと並んでいました。「当院には檀家がありませんで、これらのお位牌はすべて宿坊にお泊りくださった皆さまのものです」との説明。なるほど~。たしかに高野山には小さな寺院がたくさんあって、従来の檀家制度では小さな町の人々の取り合いになってしまうから、檀家ではなく遠路はるばる高野山までやってきて宿坊に泊まった人たちが亡くなった後の供養をしますよ!というのがビジネスなわけですね。そして、「御先祖供養や永代供養に関心をお持ちの方は一部ずつお持ち帰りください」と料金表みたいなの ↓ が用意されていました。

まあまあの金額ですぞ! 回向料は別です!ご志納です!!と、わざわざ書いてあるので、なにかと他にもかかるんでしょうね。死んだ後もお金がかかるんです。