1940年代から大衆のためのデザイン
2018年08月22日(水) 17:05
UXいろいろ, ヨーロッパ所々方々, スウェーデン, リサーチャーの知恵袋- DEMOCRATIC DESIGN SINCE 1940S
- For Japanese, IKEA is a kind of new, but it has a long history since 1940s, and it was surprising to find out how aggressively the founder Ingvar Kamprad started making his dreams come true. His democratic design has been working, and there are so many fans of IKEA products all over the world now. And I do believe many love the super practical IKEA bag. I am satisfied with having 2 other colors now for our move that is come to happen shortly.
IKEAは、“デモクラティックデザイン(大衆のためのデザイン)”というのを提唱しているらしいです。初耳ですみません笑。初耳なもので、わたしは勝手に“大衆のためのデザイン”と訳しますが、日本のIKEAとかで違う表現つかっていたらスミマセン。そしてその定義は…
Well designed, functional, good quality, sustainably sourced and manufactured, and truly affordable. Five elements working together in the same product.
This is Democratic Design.
美しくデザインされていること、機能的であること、品質が高いこと、サステイナブル(持続可能)な材料を使って製造していること、誰もが手の届く価格であること、これをすべて満たす製品づくりこそが“大衆のためのデザイン”である……またしても勝手に訳すとこんな感じでしょうかね。価格はいくらであるべきかをまず考えるそうです。作ってみてからの値付けは決してしないと。そんな話からIKEA Museumのガイドツアーは始まりました。
創業者であるIngvar Kamprad氏は、わずか5歳のときにマッチの小売りをはじめ、釣った魚や植物の種をご近所さんへ販売して歩いたそうです。困窮しているからといって挫けず、自ら道を切り開きはじめた少年はほどなくビジネスの才覚を発揮し、1943年、なんと17歳のときにIKEAを創業しました。お店のオープン初日には、開店を待ちわびて並ぶ人たちをわき目に駐車場に停まっている車のナンバープレートを観察し、客がどこから来ているのか(どこからは来ていないのか…を知るのが真の狙い)を確認して次の店舗の候補地を検討したと言います。また当時、国民の流出を食い止められず人口減少に悩んでいた政府は、人々の居住環境を改善することが急務と考えました。そして、そのために今、人々がどんな暮らしをしているかを知る必要がある!ということを自覚し、政府主導で大々的な訪問調査が行われたのだとか。エスノグラフィ調査ですよー。1940年代半ばにすでにエスノグラフィ調査ですってよぉ。
という感じで、ガイドツアーに参加すると大事なところを凝縮して教えてくれるので手っ取り早く勉強になります。おすすめ。訪問調査の結果を受けてデザインされた当時のキッチンの様子なども展示されていて、それが現代にもぜんぜん通じるであろう美しく機能的なデザインで驚きます。他にも趣向を凝らした展示がたくさんあって、IKEAカタログの表紙モデルになりきるコーナーは大人気でした。わたし達は、照れちゃってこういうのできない体質なので作品はありません。
売店にはミュージアム限定グッズがたくさん並んでいてファンにはたまらないことでしょうが、でも一番のオススメは日本では買えない色違いのIKEAバッグ。ミュージアムショップにもあったけど、そちらは文字や模様が印刷されていてやり過ぎな感じだったので、そこではなくて近所のIKEAストア(本店とかいう位置づけなのかな?)で売っているシンプルな色違いの薄いグリーンを買いました。黒いほうのはジッパー付き。もうすぐ実現するであろう仮住まいからの引越しで大活躍すること間違いなしです。