TOTOミュージアム行くべし

2017年02月21日(火) 15:59

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MUST GO, TOTO MUSEUM
Japan proud, TOTO's Washlet, referring to electric toilet seats with water spray feature. TOTO's headquarters is located in Kokura, and its amazing museum to share the history of Japanese lavatory is open to the public with no charge. The company has kept its professional attitude with the users in their mind since long time before. It is one of the pioneers with HCD mind to lead the Japanese high economic growth.

小倉にあるTOTOのミュージアム。

実は旦那のマラソン応援よりも楽しみにしていました(笑)。映像展示を見るための椅子が便器の形をしていたりして微笑ましい。焼くとこんなに小さくなるのかー、ウォシュレットの部品こんなにあるんかー、パッケージまで展示に含まれていて感動ー、という感じで出だしから盛り上がりまくりです。まだショールームがなかった時代にお客様のところへお持ちしたというミニチュア衛生陶器セットがカワイかった。

[1] TOTOミュージアムへ到着 [2] 椅子が便器の形してる [3] 焼くとこんなにサイズダウン
[4] ウォシュレットの部品たち [5] パッケージだって大切です [6] カタログ代わりのミニチュア

わたしがまだ幼い頃のトイレ、和式便器+汲み取りはもちろんだけれど、ゴワゴワの四角い紙が角にあったわ、確かに!とか、初期の水洗トイレのタンクは角を有効活用すべく三角だったとか、洋式+水洗になっても小窓は必須だったよねとか、歴代の家庭のトイレ展示には唸りまくりですよ。

[7] 幼少時のトイレはこうだった [8] 和式だけど水洗になって… [9] そしてついに洋式になった

便器の変遷、水洗の変遷、水洗に使われる水量の変遷、日本のトイレ回りがどう進化してきたのかを教えてくれるゾーンでは、技術の進歩に目を見張るばかりでした。

[10] 便器の変遷ずらり [11] 高さが必要だった水洗 [12] 水量は20Lから3.8Lへ

“ユニットバス”をはじめて作ったのもTOTOなのですね。ホテルニューオータニに納品されたというその初代ユニットバスルームの展示もありました。ユニットとして作ってから現場に納品・設置するという工法が確立されることで、工期や予算は大きく改善されたといいます。他に、洗面台やシステムキッチンなどの歴史も紹介されていましたが、やはりトイレが一番もりあがる(笑)。前回の東京オリンピックの頃に、女性が立ったまま用を足すことを可能にする便器があったとかご存じでしたか? ちょっと使ってみたいじゃないか…。ということで、最後にお手洗いをお借りして(普通に今風のトイレでした)、TOTOミュージアム見学終了です。

[13] 初代ユニットバスルーム [14] 女性用立ち小便器! [15] 最後にトイレをお借りします

見応え十二分。TOTOに受け継がれるものづくりへの熱い想いは、HCDやUXをまるで最近の新しい考え方だと思っている人たちにちょっとした衝撃を与えると思います。何代目かの社長さんの訓示の中に“需要家”という言葉がありました。使う人の立場や気持ちを慮りながらものづくりに勤しむようにと社員に伝えたと言います。歴史ある企業は、古くからHCDマインドに満たされていたということですね。だからこそ現代に続いている。自分たちの取り組みは何も新しいことじゃない。そんな気づきを与えてくれる素晴らしいミュージアムでした。遠いですが、ぜひ一度、足をお運びください。