朝食バイキングというサービス
2014年11月20日(木) 17:57
UXいろいろ, 日本発信四方山話, 栃木, おいしいモノの話, モノ+コトの話BUFFET BREAKFAST, A SERVICE: I rarely choose a hot spring inn which provides a buffet breakfast, because I want to be as lazy as possible there. I was surprised, however, how much I was satisfied with the buffet breakfast at a hotel in Oku-Nikko, thanks to the miso soup it offered. I was able to choose ingredients for my miso soup as I like. While I enjoyed eating breakfast and chatting with my family, a waiter came to serve some extra hot and fresh dishes from the oven which surprised me a lot, because I didn’t expect them. I was able to refuse accepting them, but hot and fresh dishes….sounded nice. Well, it is pity if a service turns out to sound like an imposition. In terms of the miso soup service, too, some guests may find it just an extra trouble if they don’t care about the miso soup ingredients so much. Designing a service is really difficult.
具材を選べるなんて素敵です。奥日光でお世話になった森のホテルの朝食バイキング。「お好みの具材をお入れください」と、自分の好みに合わせてお味噌汁に入れる具材を好きに選べるようになっていました(写真[1])。
完成した私のお味噌汁(写真[2])には、干しエビと天かすとネギと、そしてなめこ。沈んでしまっていて見えませんが、もっとも肝心ななめこも確かに入っています。味噌汁の具は絶対になめこがナンバーワンである。揺るぎない。我が家でごく稀に食卓にのぼる味噌汁の中には、10回中9回の割合でなめこが入っています(笑)。
ビュッフェとかバイキングとか呼ばれるスタイルの食事はあまり好きではありません。好きなものを好きなだけ選んで取って食べられるからってことでお好きな方も多いかもしれませんが、私は基本横着で楽をしたいタイプなので、せっかくの旅先では上げ膳据え膳あたりまえ!という感覚で宿選びをします。だからこの日も、「朝食はバイキングか…めんどくさいなぁ~」と内心思いつつ…でも、好みの具材を選べるお味噌汁には一撃ノックアウトを喰らうくらいの喜びを覚えてしまいました。なぜでしょう? 前日のお宿の朝食が湯豆腐と豆腐のお味噌汁という組み合わせであまりにもガツカリした、その直後のことだったという贔屓目はあったかもしれません。それにしても、朝食のお味噌汁でかくも満足度が上がるとは、自分の日本人度の高さを実感するちょっとした発見でした。
森のホテルの朝食では、各自がバイキングでよそってくる食事(写真[3])の他に、卵焼きや一口サイズの茶碗蒸しなどウェイターさんが運んでくれるメニューもありました。もちろんお断りすることもできますが、せっかくなので食べたい…と思って受け取ります。ただでさえ食べ過ぎ傾向を助長するバイキングで、「このくらいで適量」と思って取ってきたお料理に追加される卵焼きと茶碗蒸し…。これが意外と、重い。食べられると思う量を自分ではかって取ってきて、キレイに平らげることがマナーとされるバイキングで、後から足されるのは辛い。いや、だから、断れば良いんだけど…。ホテル(もしくは料理長)としては、出来たてを食べて欲しいものは出来たてをお届けしますという感覚でサービスしてくれているのだと思いますし、これを嬉しいと感じるお客さまもきっといると思いますが、全員ではない。サービスのし手と受け手の気持ちが噛み合わないとせっかくのサービスが押し付けになってしまって残念ですね。先のお味噌汁の具を選べるようにしているって~のも、味噌汁の具なんて何でもいいわい!と思っているお客さまにとっては、面倒な手間が増えただけ…かもしれません。いやはや、サービス考えるのは難しいです。