ばんえい競馬のバックヤードツアー

2014年08月06日(水) 13:45

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BACKYARD TOUR OF BAN’EI HORSE RACE: Second visit to the Obihiro Ban’ei racecourse, which is the only one survivor to pass the unique horse race down the generations. We luckily joined the backyard tour to learn about the process of weigh-in, horse check, and saddling right before the next race. And, the tour took us to see how the shoer horseshoes, how the racing stables and the daily life there look like. After watching the backyard, we were invited to go up to the top floor of the building to enjoy a race with some interesting introduction of the race course. We were amazed to find out the very final part of the course is designed to be a gentle upslope. No wonder why some horses find it really hard to cross the finish line. What an interesting design of the course to make the races more fun!

二度目のばんえい競馬@帯広競馬場(一度目の様子はコチラ)。マンガ&アニメ『銀の匙』に感動&感心しまくりの旦那からのリクエストでした。

入り口で“バックヤードツアー”なる興味深いイベントの存在を知り(写真[1])、“先着20名”なんて狭き門じゃー絶対に無理!と思いつつ、受付へ行ってみたら余裕で受付完了。おまけに指定の時間に集合場所へ行ったら、参加者は私たち夫婦二人きりと言うではありませんかぁ~。わずか500円で舞台裏を見せてくれるというのに、なぜこんなに不人気なんだ…? もっとPRすべきです。

 

[1] バックヤードツアーに興味津々 [2] 色とりどりの鞍たち [3] 出走登録馬の最終確認中

ツアーは、検量室と装鞍所の見学から始まりました。検量はすでに終わった後だったので見られませんでしたが、色とりどりの鞍(写真[2])を間近に見られて興奮します。しかし“鞍”と言ってもばんえい競馬では騎手が馬に乗ることはありませんから鞍ではないような気もしますが、まーその辺の定義はよく分かりません(笑)。次のレースに出走する馬たちが検量(馬体重のチェック)を終えたところで、次はその馬が出走登録している馬であるかどうかを最終確認します(写真[3])。確認項目は、馬体の色、額の模様(白斑)、そしてつむじの位置と向きだそうです。歯は見ないんだー。へぇ~。上記三項目を確認すればほぼ100%個体認識ができるのだそうです。

 

[4] レースに向けて準備開始 [5] 装蹄の様子を車窓から [6] 厩舎の様子もチラ見

出走馬の最終確認が終わったら馬装開始(写真[4])。各馬の厩務員さんが手際よく馬装をしていらっしゃいました。その後、装鞍所を出てマイクロバスに乗り、装蹄所の様子を車窓から見せてもらったり(写真[5])、厩舎(兼、厩務員とそのご家族のお住まい)を垣間見たり、その周辺に並ぶ調教用ソリの大量さに圧倒されたりしながらバスツアーを終了(写真[6])。

 

[7] 実況室の様子もチラ見 [8] 高いところからレース観戦 [9] ゴールへと続く緩やかな昇り

続いて、実況室(写真[7])の隣の隣(かつての実況室)からレースを観戦(写真[8])させてもらいました。ここでものすごい裏情報をゲット。ばんえいの馬場は第一障害と第二障害を除けばあとは平らなのだと勝手に思い込んでいましたが、第二障害を越えた後、ゴールへ向かってものすごく微妙に上り坂になっているってご存知でした? ゴール手前でちょっと立ち止まってしまう馬が出るのもこれで納得です。確かにほんの少し、いかにも嫌がらせのようにゴールへ向かって傾斜になってる(写真[9])。

 

[10] ソリをトロッコに載せてる様子 [11] 係のオジサンたちも着席 [12] ソリを届けてオジサンたち戻る

さらに、何気なくレースを観戦していたら気にもとめなかった興味深いお話を伺いました。ばいえい競馬(本番)に使われるソリは厩舎や馬主が用意するのではなく、競馬場が所有するものをお借りするのだそうな。レースを走り終えた馬は、ゴールを通った時点で解放されるわけではなく、ソリをスタート地点へ戻すための“トロッコ”へ載せるまでが仕事(写真[10])。すべてのソリをトロッコに載せたところで、係のオジサンたちもトロッコの指定席(笑)に乗車し(写真[11])、ゆるゆるとスタート地点へと移動するのです。お客様に背中を向けるわけにはいかない!といういかにも日本人的な感覚から、観客席のほうを向いて腰かけ、しかし観客からはほぼシカトされながら仕事へ向かう…ってことになりますかね? しかもソリをスタート地点に届けたら、今度は空のカートを運ぶべく、行きをはるかに凌ぐスピードでゴール地点へ戻ってくるのだった(写真[12])。ホント。こういう裏方仕事をしてくださる方がいるから私たちは競馬なる娯楽を楽しめるのです。感謝しつつ、バックヤードツアーをおススメして終わり。